レースも中盤をすぎると
トラブルやアクシデントが続出!
GT500は80周目、GT300は75周回にレース再開。25号車はすぐにピットに入るものの、ピットストップに時間がかかり順位を大きく落とす。コース上では、3号車が19号車に接触しスピン。一気に順位が後退する。さらに39号車(DENSO KOBELCO SARD LC500)のヘイキ・コバライネンも19号車と接触。フロントカウルを破損したコバライネンはピットへ。レースは混沌の様相を呈してくる。
GT300に目を向けると、トップは87号車。ピット戦略が見事に功を奏した形だ。しかし85周目にピットイン。52号車がトップに返り咲く。
レースが約半分となる90周回目を迎え、各車2回目のピットストップを消化した段階でGT500の首位は23号車。2番手に36号車(au TOM'S LC500)、3番手には6号車。
GT300クラスは52号車がトップに返り咲き、その後を7号車(D'station Vantage GT3)と4号車(グッドスマイル 初音ミク AMG)が追いかける。
GT500の102周回目、7号車と4号車の激しい争いの中、GT500の36号車がGT300の7号車に接触。36号車はフロントサスペンションを大きく損傷しリタイア。7号車も大きくポジションを落とす。さらに107周回目にGT500の24号車(リアライズコーポレーション ADVAN GT-R)がホームストレート上でストップ、さらに火災が発生するトラブルが発生し、2回目のセーフティーカーランが宣言される。このタイミングで6号車の山下健太がセーフティーカー導入とほぼ同時にピットレーンに。セーフティーカー導入後のピットインは認められていないため審議対象となったがお咎めはナシ。これによりライバルに対し1周近いアドバンテージを得ることに成功した。
レース再開は112周回目。GT300は52号車、56号車、34号車(Modulo KENWOOD NSX GT3)、2号車(シンティアム・アップル・ロータス)、18号車(UPGARAGE NSX GT3)の順でレースが進む。
GT500はトップの23号車を含め一斉にピットへ。ここで1号車(RAYBRIG NSX-GT)は混雑を嫌い1周遅らせ、114周にピットイン。この作戦が功を奏して1号車が23号車を抜いて2番手に浮上。3回目のピットストップが終わったタイミングで、GT500は6号車の独走を、1号車と23号車が追いかける展開になった。
さて、GT300は52号車が3回目のピットストップに入ったのを皮切りに、各車が続々とピットイン。全車終わった段階でトップは87号車。レース前半のピットアウト~即ピットインという1回分のピットストップ時間を稼ぐ奇策、そして車そのものの燃費が良いという耐久レースにおける重要な要素が見事に合致した形だ。
レースはその後、4回目のピットストップへ。ここで大きな順位はなく、あとはコース上での争いに。GT500のトップは6号車、GT300は87号車で、共に盤石の体制で独走。しかし後続ではバトルが勃発。GT500の2番手、1号車に対して23号車が猛追。だが、コーナーで差が詰まってもストレートで引き離されるという展開に。
GT300は18号車と34号車による3位争いが白熱。そして146周回目のコカ・コーラコーナーで34号車が逆転に成功、3位表彰台圏内に上がった。
レースは最大延長時間の18時40分時点(175周)でチェッカーフラッグが振られ、GT500は6号車、1号車、23号車と3メーカーがそれぞれ表彰台に。GT300は、87号車が初優勝。ポールスタートの52号車は2番手、そして34号車と続いた。
シリーズチャンピオンシップ争いのGT500は6号車が60ポイントで独走。それを37号車と23号車が追う展開になった。
GT300クラスは55号車(ARTA NSX GT3)の後を56号車がわずか4.5ポイント差で追いかけ、その後を96号車(K-tunes RC F GT3)と今回優勝した87号車が追従しているが、今季は優勝チームがばらけているので、簡単に順位がひっくり返りそうだ。
SUPER GTシリーズの次戦は今週末の9月7~8日、オートポリスで開催される。
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