スマホで動画視聴、ギガ不足にいつも悩む10代
スマホの通信容量不足、つまりギガ不足に悩んだことがある人は多いだろう。10代はどうなのだろうか。
ジュピターテレコムが2017年10月に公表した「ギガ消費実態と中古スマホ利用意向に関する調査2017」(https://www.atpress.ne.jp/news/143097)によると、男女とも若年層ほど、スマホで動画を視聴する割合が高く、10代女性は95.3%と最多だった。スマホで動画を視聴する人の不満は、「バッテリーを使いすぎる」「データ容量を使いすぎる」が多かった。
続いて、契約している通信量を超えてしまうと通信速度が遅くなる「通信速度制限」になったことがあるか聞いたところ、男女とも10代、20代では高かった。女性10代は60.5%、男性10代は46.5%にまで達した。
10代の子どもたちは動画サービスを利用する割合が高く、頻度も高い傾向にある。それゆえ、他の世代と比べていつもギガ不足に悩んでいる傾向にあるのだ。
「フリーWi-Fiは絶対に使う」子どもたち
「ギガ不足になったら何もできなくなる」。子どもたちは、ギガ不足を非常に恐れている。そこで最近は、データ通信をなるべく使わないように工夫している子が増えてきた。
ある女子大生は、「節約のために写真を送るときも絶対にエアドロ(AirDrop)使うし」と言う。AirDropは、iOS同士で写真などを共有できる機能だ。AirDropは端末間で直接通信し、通信量が消費されないため、10代に強く支持されている。
さらに、「アプリのダウンロード、動画再生とかは絶対にWi-Fiでするようにしている」ともいう。通信量が食うことがわかっていることはなるべくまとめてWi-Fi環境で行ない、ギガ不足にならないようにしているのだ。
Wi-Fiは、自宅や大学などだけでなく、喫茶店などのフリーWi-Fiも駆使するという。「フリーWi-Fiがあったらみんな絶対に利用する。ギガ節約になるし」。
フリーWi-Fiは、通信内容を盗み見られるリスクがあることがよく知られているが、10代の子どもたちはそのようなリスクよりもギガ不足の方に関心が高いようだ。
周囲の大人は、フリーWi-Fi接続時はオンラインバンキングやネットショッピングなどの利用は避けたり、暗号化されていないWi-Fiネットワークには接続しないなどの最低限のアドバイスをしてあげてほしい。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
■Amazon.co.jpで購入
Twitter広告運用ガイド高橋 暁子(著)翔泳社
この連載の記事
-
第297回
デジタル
女子大生の8割以上がショート動画視聴は「最も無駄な時間」 -
第296回
デジタル
SNSに投稿する高校生は今や少数派! 複垢・鍵垢で情報収集がメイン -
第295回
デジタル
夜中に送っておきたいけれど、相手に迷惑かも…… そんなときに便利な「ミュートメッセージ」の使い方を画面付きで紹介 -
第294回
デジタル
合コンはいずれ死語に? Z世代ミレニアル世代は「マッチングアプリ」で出会ってる -
第293回
デジタル
学校貸与PC、子どもは「動画視聴」目的だが、保護者は「調べもの」に使ってほしい -
第292回
デジタル
LINEの便利技! 画像内の文字をテキスト化して翻訳できる -
第291回
デジタル
小中学生の6割が睡眠不足、寝落ちするまでスマホ・SNS・ゲームも -
第290回
デジタル
通勤・通学・外出の移動時に6割の人がスマホでLINEとSNSをチェックする -
第289回
デジタル
LINEで既読を付けずにメッセージを読む方法 -
第288回
デジタル
アメリカ人の4割がTikTokを検索エンジンとして利用している -
第287回
デジタル
若者がないと困るのは財布よりスマホ。忘れたら「取りに帰る」 - この連載の一覧へ