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水がきれいな海水浴場が多い都道府県ランキング2019、東京の海は本当にきれい?

2019年08月24日 06時00分更新

文● ダイヤモンド編集部,清水理裕(ダイヤモンド・オンライン

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 東京都の海が、にわかに注目を集めている。8月17日、来年の東京五輪のテスト大会を兼ねたパラトライアスロンのワールドカップにおいて、水質悪化でスイムが中止となったためだ。

 五輪本番の会場でもある東京・お台場海浜公園のスイムコースは16日の水質検査で、大腸菌の数値が、国際トライアスロン連合が定める上限の2倍を超えた。11日に同じ会場で行われた水泳オープンウォーターのテスト大会では、選手から「水が臭い」「トイレのような臭いがする」という声も出ていた。

 実は、問題となったスイムコースの隣で、東京都港区が海水浴場「お台場プラージュ」を開催していた。期間は8月10~18日。都の条例で遊泳禁止とされている場所だが、泳げる海の実現を目指して2014年から期間限定で実施しているものだ。

海水に顔を付けようとすると監視員に笛を吹かれるお台場

 大腸菌でスイムが中止となった17日も、お台場プラージュは開かれていた。港区の担当者は当日の状況について「水質が悪かったので、利用者には顔を付けずに泳いでもらう同意書を求めた」と説明する。

 「ピ! ピ! ピー!」

 この日は海水に顔を付けようとする利用者には、監視員が笛を吹いて注意を促したという。

 今回は、「水がきれいな海水浴場が多い都道府県ランキング」を作成した。環境省による水質の格付けで、最高位の「AA」を得た海水浴場(一部、湖沼や河川の水浴場を含む)の数で都道府県を順位付けした。

 1位は静岡県でAAは44ヵ所。以前の「水がきれいな海水浴場ランキング」で、上位に沼津市の海水浴場が多数ランクインしていると紹介した。駿河湾が外洋に対して開放的で、水深が日本一深いことも影響している。

 2位は新潟と兵庫の2県でAAはそれぞれ39ヵ所。今回のランキングは海水浴場数が多いほど有利だが、上位6位まではAAの占める比率が80%を超えていた。

東京都のAA比率は100%!
離島のみで東京湾の“海水浴場”含まず

 気になるのはトライアスロンが今月中止となった東京都。AAは8ヵ所で順位は27位だった。問題はAA比率で100%となっている。

 お台場の状況を考えれば「水が汚い海水浴場ランキング」や「ふん便性大腸菌が多い海水浴場ランキング」に入ってきそうなものだが、そうなってはいない。

 東京都の8ヵ所は全て離島で、東京湾の“海水浴場”は含まれていないのが原因だ。これは、一体どういうことなのだろう。

 環境省は都道府県に対して、自治体が管理・認定している海水浴場と水浴場は、すべて検査結果を報告してほしいと要請している。

 一方、同省に検査結果を報告する東京都福祉保健局の担当者は「お台場海浜公園は当局の管轄外なので対象に含めていない」と話している。

 ちなみに、お台場海浜公園の海水の水質調査結果は、港区が発表している。日によって検査結果は変動するが、昨年5月15日午前の調査では、3ヵ所の平均でふん便性大腸菌群数が100ml当たり1万5667個と非常に悪かった。

 環境省の水質格付けはAA、A、B、C、不適の順番である。大腸菌が1000個以上で「不適」の烙印を押されるが、この日はその15倍を超えていたわけだ。

昨年4.5万人利用の葛西海浜公園遊泳ゾーンは「海水浴場ではない」

 東京都23区で泳げるところは他にもある。お台場プラージュは9日間だけだが、葛西海浜公園の西なぎさ遊泳ゾーン(江戸川区)は7月15日~8月25日と期間が長い。

 葛西海浜公園は東京都が自らホームページで「海水浴体験のお知らせ」として開催期間を大々的に公示している。

 同公園を管轄する東京都港湾局によると、昨年の利用者数は約4.5万人と人気が高い。これだけの利用者がいるのに、東京都福祉保健局は「港湾局の管轄なので、当局はノータッチだ」(担当者)と説明する。

 一方、港湾局はそもそも葛西海浜公園の西なぎさ遊泳ゾーンが「海水浴場ではない」とのスタンスだ。「遊泳ゾーンは公園全体の一部に過ぎないし、海水浴場の定義がはっきり分からない」(臨海開発部海上公園計画担当課長)というのが理由だ。

 「われわれは海水浴場とは呼んでいない」(同課長)と強調する。海水浴場でなければ、環境省に報告する必要もないというわけだ。

 葛西海浜公園の水質の数値も日によって変わるが、17年8月22日の調査ではふん便性大腸菌群数が100ml当たり2500個(不適となる水準の2.5倍)。水の汚れを示す化学的酸素要求量(COD)は、同年7月4日に10.0 mg/l(不適となる水準の1.25倍)と、かなり悪い結果を出している。

 環境省の関係者は「葛西は当然、報告対象に入れるべきだが、東京都の縦割り行政の弊害で残念ながら漏れている」と話す。静岡県が沼津市などと連携して水質の調査・集計を進めるようなことは一般的であり、この関係者は「東京都を除けば、自治体が管理・認定している海水浴場は網羅されているはずだ」との認識を示した。

 利用者が安心して泳ぐためにも、海水浴場をできるだけ広くとらえ、積極的に情報を集計・開示していく姿勢が当然求められるだろう。

 東京都を除く、自治体の関係者は今回のランキングを参考に海水浴場の水質改善に取り組んでほしい。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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