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SNSの投稿監視は「検閲」、トランプ政権が規制検討

2019年08月13日 15時19分更新

文● Charlotte Jee

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もしこの大統領令が制定されれば、米国連邦通信委員会(FCC)の責任が大幅に拡大されることになる。

草案の写しを入手したCNNの報道によると、新たな大統領令は、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディア・プラットフォームがどのようにサイトのモデレーション(コンテンツの投稿監視)を実施しているかをFCCに監督させるものだ。「オンライン検閲からの米国民の保護(Protecting Americans from Online Censorship)」と名付けられたこの大統領令は、コンテンツを削除するテック企業の決定を法律が保護または保護しないケースを定義する規則を作るようFCCに求めている。また、企業による潜在的不正行為を調査する場合、この新たな規則を米国連邦取引委員会(FTC)が考慮するように求める。

これは、トランプ政権の反ソーシャルメディア企業キャンペーンが大きくエスカレートしたことを表している。トランプ大統領は証拠がないのにも関わらずソーシャルメディア企業には反保守のバイアスがかかっていると主張し、FCCの権限を大幅に拡大しようとしている。

ソーシャルメディア企業は、コンテンツ・モデレーションの決定に関して、米国通信品位法(Communications Decency Act)230条による包括的な法的保護を享受してきた。それが終わることで、たとえばユーザーが投稿するコンテンツに対してソーシャルメディア企業はこれまで以上に法的責任を負わされ、投稿者に通知せずにコンテンツを削除することを禁じられることになる。

ただし、この大統領令はまだ初期段階にある。今後大幅に変更されるか、完全に破棄される可能性がある。

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