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会話下手でも相手に好印象を残す「3つの言葉」とは

2019年08月02日 06時00分更新

文● 松本秀男(ダイヤモンド・オンライン

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写真はイメージです Photo:PIXTA

昨今、LINEやSNSの普及により、コミュニケーションの速度と簡素化がより求められています。それによって多くの人とつながれる一方で、人間関係の希薄さも目立つようになりました。多くの人と関わる中で、相手に自分を印象づけてもらうにはどうしたらよいのでしょうか。そこで今回は、『一瞬で自分を印象づける!できる大人は「ひと言」加える』(青春出版社)から、何気ない「ひと言」や接し方で相手との距離がぐんと縮まるヒントを紹介します。

部下や仕事相手のやる気を引き出すメールの「ひと言」

 たった1通のメールで、部下や仕事相手のやる気を引き出す方法があります。それは、未来のいいイメージを伝えること。たとえば、あるプロジェクトが進んでいるとき、次のような一文をプラスするのです。

「どんな結果になるのか、今からワクワクしています」
「3ヵ月後、社内がワッと騒がしくなる様子が楽しみです」

 このように、プロジェクトが完了した未来のこと、締め切りを乗り越えた時点での様子をイメージしてメールに一文プラスしてみてください。

 というのも、仕事に追われている人は、目の前のことに精いっぱいになりがちです。また大きな課題、壁にぶつかって、それを乗り越えようと試行錯誤はするけれど、なかなか前に進んでいる実感がなく、ずっとこのきつい状況が続くと思えてしまうでしょう。

 そんな人に対して、「もっとこうしたほうがよい」など壁の乗り越え方ばかりを説明していてもきっと相手には伝わりません。むしろ大切なのは、登った先にまったく違う世界が広がっているのだと示すことではないでしょうか。

 それは、メールの文面に限りません。たとえば、ある商品のキャンペーンを行っている最中だとしましょう。まだ慣れていない新人は、一つひとつの商品をどうやって売るのか汲々として、なぜキャンペーンするのかという目的が理解できません。

 そんなときは、商品の売り方を説明するだけでなく、そのキャンペーンが終わったときに自分がどんな姿になっているかをイメージしてもらうことも大切です。

「キャンペーンの意味は自分の営業力をあげるためなんだ。大変かもしれないけれど、この山を登ったら、もっと高い山に登れる体力がつく。それにすでにもう登り始めているよ」

 そんなひと言をかけてあげれば、新人の取り組み方も結果も大きく違ってくるはずです。

「相手の名前を呼ぶ」ことがもたらす効果とは

 メールやちょっとした会話での「ひと言」は相手に好印象を残しますが、より人間関係を親密にし、自分を印象づける重要なポイントは、相手を名前で呼ぶこと。これは営業でも接客業でも客商売の基本です。駆け出しの営業は、単に役職で「社長もご存じだとは思いますが」などと言いがちですが、“できる”営業は「山田社長」「川口社長」というように必ず名前を呼んでいます。

 では、なぜ名前で呼んだほうがいいのでしょうか?名前で呼ぶことは、その人を業務上のファンクション(役割や機能)として扱っているのではなく、一人の人間として向き合っていますよ、という表明です。呼ばれる側からみると、相手から認められているという「承認欲求」を満たすものであるため、名前で呼んでくれる人に対して親しみを感じるのです。簡単にいえば、名前をきちんと呼ぶことは、相手を「個人として認めることであり、それは敬意につながるからこそ大切にしたいのです。

 また、名前を呼んだほうがいいのが社名でも同じことがいえます。「御社」と言うよりも、「○○産業様」と言うことで相手に対する敬意が伝わるでしょう。

 さらに、名前を呼ぶことによる効果といえば、このような実験もあります。アメリカ・テキサス州にある南メソジスト大学のダニエル・ハワード教授は、学生にクッキーを売る実験で、相手の名前を呼ぶ場合には、呼ばない場合に比べて購入率が約2倍になるという実験結果を発表しています。

 このように、些細なことかもしれませんが、名前を呼ぶか呼ばないかで相手に残る印象は大きく違ってくるのです。

誰でも今日から“ほめる達人”になれる3つの言葉

 人は「ダメ出し」なら本能的にできます。相手のマイナス面にオートフォーカスできるようになっているのかもしれません。逆に、「ほめる」のは覚悟や決意ができていないと、なかなかうまくできなかったりします。そこで、「ほめる」が苦手な人でも、簡単に好感度を上げられる「とっさのひと言」をお伝えしましょう。それは、「すごい」「さすが」「素晴らしい」の3つの言葉です。決して難しく考えることではありません。相手の言葉や行動によって自分の心が動いたら、すかさず「すごい!」「さすが!」「素晴らしい!」と口に出してしまいます。

 たとえば、「日曜日に10キロ走ったけどきつかった」と言われたら「すごいですね!」、「うちの娘が友だちと卒業旅行ディズニーランドに行ってきて…」と言われたら「素晴らしい!」と答えればOK。もちろん小声でもOKです。

「なんだ、そんなことか」と思う方がいるかもしれませんが、そんなシンプルなことも意識してみるかどうかで大違い。組織の中で長く生活していると、自分の感情をなるべく外に出さない癖がついてしまう場合があります。自分では伝えているつもりでも、ちっとも相手に気持ちが伝わっていないことはよくあります。そこで、ベタでもいいので、まず感情を素直に言葉にして表現する癖をつけましょう。そのきっかけとなるのが、「すごい」「さすが」「素晴らしい」の3つの言葉なのです。

 この3つの言葉がすぐ口に出るようになったら、次はそこに続く言葉を考えましょう。いつまでも「すごい」「さすが」「素晴らしい」だけでは、ボキャブラリーがとぼしいと思われたり、単なるお世辞やおべんちゃらのように聞こえる場合もあるからです。

 そこで、次のように言葉を足してみるのはいかがでしょうか。

「すごい!これだけの資料が揃えば、もう完成したも同然!」
「素晴らしい!社員の皆さんの努力があってこそ、ここまで成長したんですね!」

 ここでのポイントは、どういう点について自分が心を動かされたのかを、具体的に表現すること。それを加えることで、「自分は心から感動しているのだ」ということが相手に伝わりやすくなります。

 最近では、同じ社員同士でもメールでやり取りすることが増えているといいます。会話が少なくても仕事がまわるようになってきたこの時代だからこそ、「ちょっとしたひと言」を忘れない人がビジネスマンとして“できる人”なのかもしれません。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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