NTTデータ経営研究所は7月23日、ナシ園ごとの微気象をふまえた病害虫発生予測と防除要否の情報を生産者に提供する実証事業に取り組むと発表。実証事業の実施にあたり、千葉県、船橋市、イーエスケイ、NTT東日本とコンソーシアムを結成する。
ニホンナシの黒星病発生予測・防除支援するシステム「梨なび」を携帯端末などで操作できるアプリケーションの開発と、農地の正確な微気象情報を得るための「微気象ネットワーク」の構築を目指す。
黒星病は、生産量減少の一因として挙げられるニホンナシの重要病害。対策は気象条件をふまえ、適切なタイミング・時期に、適切な回数の薬剤散布をすることで、農地ごとの環境データの可視化や、細やかな状況予測などが必要になる。
これまで、PCの表計算プログラム上のみでの運用だった梨なびが、スマホなどで利用できるようになることで、生産者は適期・的確な防除ができ、防除回数の削減、収穫ロスの抑制、減農薬栽培が可能になるとする。
微気象ネットワークの構築のため農地ごとに気象センサーを設置し、9月下旬に検証を開始する予定。アプリのプロトタイプリリースは10月、完成版リリースは2020年1月を予定している。