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はやぶさ2が小惑星リュウグウに2回目の接地、試料採取に成功

2019年07月12日 12時08分更新

文● Charlotte Jee

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探査機「はやぶさ2」は、小惑星リュウグウの表面から2回目のサンプル採取に成功した。これにより、太陽系初期の形成に関する貴重な洞察が得られる見込みだ。

数時間にわたる巧みな操縦の後、はやぶさ2 は米国東部夏時間7月10日午後9時15分(日本標準時7月11日午前10時15分)にリュウグウの表面に接地(タッチダウン)し、プロジェクタイル(弾丸)を撃ち込んだ際に舞い上がった岩石の破片を採取した。 日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、ミッションは成功を収め、探査機は再度リュウグウの表面を離れたとツイッターで発表した(日本語のツイッターはこちら)。 4月に実施された同様のミッション後の 2回目の試料採取ミッションであり、ここで問題が起これば最初のミッションで採取した試料が失われてしまう危険性があるため、特に慎重な準備を迫られた。はやぶさ2は今回のミッションを見越して、この4月にも衝突装置(SCI:Small Carry-on Impactor)をリュウグウの表面へ向けて撃ち込み、岩石の破片を噴出させている。

はやぶさ2は今年末に地球帰還の途につく予定だが、その前にもう1つ最後の仕事が待っている。「ミネルバ2(MINERVA-II)」と名付けられたコンテナに搭載された探査ロボット(小型ローバー)の展開である。 夏に予定されているこの任務は、重力のほとんどない環境における探査を主な目標に実行される。

リュウグウのような古代の小惑星は、(地球を含む) 太陽系の初期形成に関する手がかりを提供してくれるため、はやぶさ2が採取したサンプルは大変貴重なものとなる。探査機が2020年末に向けて帰還したら、地球上の研究室は持ち帰った試料の分析に取り掛かる手はずになっている。

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