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災害大国日本を救うべくITでできること

IT・AIを防災にどう活かす?ヤフー、レスキューナウ、スペクティが語る

2019年07月12日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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 2019年6月28日、スペクティはヤフーとレスキューナウをゲストに迎えた「AI/IT活用 防災・減災セミナー」を開催した。AIやITは防災・減災にどのように役立つのか、災害対策に寄与するサービスを展開する3社から独自の取り組みが披露された。

「備える」と「知らせる」で災害に備える「Yahoo! JAPAN天気・災害」

 冒頭、ヤフーの防災情報の取り組みを紹介したのは、「Yahoo! JAPAN 天気・災害」のデザイナーである小野高志氏だ。小野氏はデザイナーの立場で、ヤフーの災害への取り組みのほか、サービスの紹介やこだわりを披露した。

ヤフー 小野高志氏

 日本最大級のポータルサイトであるYahoo! JAPANは現在100以上のサービスを展開しており、特に人気が高いのが「Yahoo! JAPAN天気・災害」だ。全般のPV遷移を見ても、台風8号が上陸した2014年7月10日、鬼怒川の堤防が決壊した2015年9月10日、直近では台風21号が上陸した2018年9月4日などは突発的にPVが跳ね上がっており、ユーザーの支持の高さが伺える。

 今年で23年目となる「Yahoo! JAPAN 天気・災害」は、インターネット黎明期とも言える1996年7月に開始された「Yahoo Weather」がベースになっている。2004年に「Yahoo! 天気」としてリニューアルし、Yahoo!のサイトヘッダに災害情報などが一斉表示される「災害モジュール」も開始された。一方、2005年9月には自然災害のみならず、人為的な災害情報も網羅的に伝える「Yahoo!災害情報」がスタート。両者ともスマホ対応や高機能なアプリ提供などを進め、2011年11月に「Yahoo! JAPAN 天気・災害」に統合されている。

Yahoo! JAPAN 天気・災害の歴史

 「Yahoo! JAPAN 天気・災害」のコンテンツは大きく、いざというときの備えや身の回りを知れる状況を平時から提供する『備える』とさまざまな災害情報を正確・迅速に届ける『知らせる』という2つから構成されているという。ユーザーの行動につながり、自ら判断し、災害から身を守る行動をとれることを目的としている。

災害時に直感的に伝わるデザインを日夜研究

 まず「Yahoo防災速報」はスマートフォンとメールによる防災通知情報。登録会員数は現在1600万人を超えており、自宅、勤務、勤務先の国内最大3拠点と、位置情報を利用した現在地に通知している。ニュースアプリにも通知しているので、配信数は4000万人を超えている。地域ごとの出し分けや情報の色分けなどを行ない、伝わるアプリを目指して開発している。

 また、2017年3月リリースの「災害カレンダー」は過去の災害から学び、未来に活かすためのコンテンツ。災害当時の写真や誌面でイメージしやすくし、場所や災害の種類ごとに参照したり、専門家のアドバイスを掲出するようにした。リアルな災害カレンダーをオフィスに設置し、普段は薄れがちな災害への意識も高めている。さらに2018年10月リリースの「防災トレーニング」は災害のシミュレーションし、防災に役立てているもの。災害の機運が高まるときに限定公開している。「たとえば、地震発生の際にどんな情報が通知され、どんなことに気をつけるべきかを学べる」(小野氏)とのこと。スマホゲームの構成を研究して、伝え方を工夫したという。

防災トレーニングではスマホゲームから構成を研究した

 2019年3月にリリースされた最新の「防災手帳」は災害時に必要な情報をまとめたもの。避難場所リストや備えるべき防災用品、困ったときのコンテンツが用意されている。エンジニアと相談して、大量アクセスでも落ちない工夫を施しているという。こうした防災コンテンツは、発生するごとに新しい課題が浮き上がり、情報の伝わり方によっては生命に関わるため、直感的にわかるイメージやデザインなどはつねに改善が必要とのこと。

 こうしたYahoo! JAPANの災害への取り組みは、情報提供のみならず、災害支援、防災意識の啓発、データ利活用、オフラインでの支援など多岐に及ぶ。銀座のソニービルに東日本大震災で岩田県で観測された最大津波16.7mがわかる広告を掲出したのは、大きな話題となった。また、民間企業と市民団体が連携し、災害支援を行なうためのSEMA(緊急災害対策アライアンス)にも参加している。

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