このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

ソニー、最高クラスのノイキャン性能を持つ完全ワイヤレス機「WF-1000XM3」

2019年07月05日 13時00分更新

文● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Bluetoothの接続を安定させるための新提案

 Bluetoothで、プレーヤーとイヤホンをつなぐ際にも、接続安定性の高い新方式を取り入れた。ここも本機のキモとなる部分で、従来のようにプレーヤーからの信号を片側のイヤホンで受けて、さらに片側に信号を流す「左右またぎ」がない接続方法となっている。プレーヤーやスマホから発せられたステレオの信号を左右のイヤホンが同時に受け、デジタル信号をデコードする際に、右側は右チャンネルのみ、左側は左チャンネルのみに分離して再生する仕組みだそうだ

 クアルコムのTrue Wireless Stereo Plus(TWS+)に似た方式だが、ソニーが協力企業と独自に開発したもので、チップメーカーも異なるという。

 接続の安定性に加え、遅延の改善にも効果があるとする。TWS+はプレーヤー側に対応するチップ(SoC)が搭載されていることに加え、ソフトウェアのアップデートなども必要だ。しかし、ソニーの方式ではプレーヤー側の制約は特にない。

 さらにアンテナ部も改善し、より安定した通信ができるようにした。なお、BluetoothコーデックはAACとSBCの2種類に対応する。

急速充電やスタミナ再生も持ち味

 装着性については、アークサポーターをなくす一方で、耳の3点で本体を支える構造としてより高い密閉度が得られるようにした。縦向きにして、後ろに向けてぐるっと回転するように耳に入れることで、最適にフィットする。ハウジングの耳と接する部分には、高摩擦のラバーを使用し、外れにくくしている。

 バッテリー駆動時間は本体のみで6時間、ケースに入れて継ぎ足し充電をしながらであれば合計24時間となる。また、10分の充電で90分間利用できる急速充電にも対応する。充電ケースにはマグネットが装備されており、イヤホンを収納する際には、正しい位置にすぐ戻るほか、バッグ内でふたがあいた場合でも、外れにくいといった特徴がある。装着検出機能により、片側を外すと自動で音楽が一時停止するので、無駄なバッテリー消費を防ぐこともできる。

黒い部分で、装着されているかどうかを判別する

 選曲やボイスアシスタントなどを呼び出す際のボタンが、タッチセンサーになったのも変更点だ。L側のタッチセンサーを長押しすることで、周囲の音が聞ける「クイックアテンション」機能も装備する。また、ボタン操作のカスタマイズやGoogle アシスタントの呼び出しなどもできる。

 また、通話音声は左側だけでなく、左右両方から聞こえるようになった。片側だけを使ったリスニングにも対応。ただし、Google アシスタントを利用する場合は、それを割り当てた側だけで片耳使用が可能となる。

 イヤホン部の重量は約8.5で、カラーはブラックとプラチナの2色展開。

 また、WF-1000XM3にも付属する「トリプルコンフォートイヤピース」のオプションとして、標準添付のSサイズより小さなSSサイズも追加する。実売価格は1000円台後半になる見込みで、8月3日の発売を予定している。

左にあるのがトリプルコンフォートイヤピース

外側にマイク用の穴がある

ブラックモデル

磁石の力で簡単に収納できる

内部の構造(ハウジング側から)

内部の構造(イヤピース側から)

メイン基板に実装されたBluetooth用のチップとQN1e

小さなイヤホン内に収めるため、分割した基板をフラットケーブルでつないで周囲に回している

直径6mmのドライバーと、ハウジング内のノイズをフィードバックするためのマイク

■関連サイト

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中