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COMPUTEX TAIPEI 2019レポート 第32回

COMPUTEX TAIPEIで電子ペーパースマホ2機種が展示、フルカラー版にも期待!

2019年06月01日 12時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII編集部

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読書に最適なE Inkスマホ
2機種がCOMPUTEXに登場

E Inkの開発した電子ペーパーを搭載したKingrow K1

 COMPUTEX TAIPEI 2019のE Inkブースには、同社の電子ペーパーディスプレーを採用したモノクロ表示のスマートフォン2機種が展示されていた。いずれもまもなく発売予定の最新モデルだ。

2つのモデルともに5.17型の同じ電子ペーパーディスプレーを採用

 Kingrowの「K1」はクラウドファンディングのIndiegogoで資金調達に成功し、早ければ8月に出荷される予定である。E Inkブースの説明ではディスプレーサイズが5.2型と記載されていたが、メーカー公式には5.17型で解像度は1280x720ドット(284dpi)。主なスペックはCPUがMediaTekのHelio P23、メモリー2GB、内蔵ストレージ16GB、バッテリーは3100mAh。通信方式は3G/4Gに対応する。

 本体のデザインは正面から見ると角の部分が非対称で、左側は鋭角、右側は円弧状となっている。この形状は裏面から見ても同等だ。なお裏面は滑り止め防止のためか革風のシボ状模様の入った表面処理となっている。カメラは背面に800万画素を搭載、前面にフロントカメラらしきものが見えるが、展示機のカメラアプリ内にはフロントカメラへの切り替え機能は無かった。

K1のフロント面。よく見ると左右非対称の形状だ

背面は滑り止め加工がされている

 本体サイズは約72×138×8.5mm。右側面は角ばったデザインのためやや厚みがあるように見えるが、手に持ってみると持ちにくさは感じられない。また左側面はカーブ形状なので手にフィットしやすい。左手で持つことを考えたデザインなのだろう。

右側面は角のあるデザイン

左側面はカーブ形状で薄さを感じさせる

 OSはAndroid 8.1を採用するが、Google Playはインストールされていない。ロケールは日本にも対応し、日本語表示にすることも可能だ。プリインストールアプリはスマートフォンとして最低限のもの。Kindleが標準インストールされているのは電子ブックリーダーとして使うためだろう。ほかには中国系のリーダーやWeChatも入っている。そしてスマートフォンであることから通話やSMSも利用可能だ。

K1のプリインストールアプリ。Google Playは入っていない

 UIは専用で、画面を左右にスワイプすることで「Today(時計待ち受け)」→「Kindle」→「音楽プレーヤー」→「主要アプリ一覧」と切り替わる。主要アプリ一覧画面で「...」をタップすると、アプリケーション一覧画面となるわけだ。画面タッチの反応は若干遅さを感じた。そのため上下方向の操作を無くし左右へスワイプで画面切り替えするUI設計になっているのだろう。

UIは左右スワイプ。左が標準のToday画面。左スワイプで4画面が切り替わっていく

 電子ペーパーディスプレーは一般的な液晶よりどうしても表示切り替え時に一瞬待たされる感じになってしまう。アプリの起動や画面切り替え時はディスプレー表示が一瞬だけ反転する。これはE Ink方式の電子ペーパーが画面表示を変えるときに黒と白の表示をリセットするためだ。慣れればあまり気にならないが、慣れるまでやや時間がかかるかもしれない。

 ところでK1にはカメラが搭載されている。プレビュー画面はモノクロだがもちろん撮影される写真や動画はカラーだ。カメラアプリのプレビュー画面の追従性はやはり液晶とは異なりスムーズではないものの、撮影された写真や動画は画質相応で仕上がりは悪くない。

カメラのプレビュー画面はモノクロだが(左)、撮影画像はカラーだ(右)

 KingrowはK1を目に優しいディスプレーを採用した電子ブックリーダー端末としての優位性を強くアピールしている。しかもちょっとした調べ物をしたり、記録などで写真を撮ったり、そしてそれをSNSでシェアするといったスマートフォンとしての使い方もできる。価格は4万円弱の予定で、現在は早期割引キャンペーンが行なわれている。

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