背景で面白い動きを見せたファーウェイ:
iPhone 5Gの道筋が立ったアップルとクアルコムの和解
2019年04月24日 09時00分更新
イメージ:pixabay
クアルコムは通信技術の大手企業で、これまでもモバイルの発展を支えてきた企業です。アップルもクアルコムの技術をライセンスし、チップを採用してiPhoneを作ってきました。
しかし両社の関係が急速に悪化したのは2017年。
アップルはiPhone全体の価格に対してライセンス料を設定しようとするクアルコムに対して異議を唱えました。思えば、2017年9月にリリースしたのは999ドルのiPhone X。一気に高価格へと押し上げる戦略を採っていたアップルにとって、ライセンス料の高騰を避けたかったという背景も見えます。
論争としては、「スマートフォンの価値を構成しているのは何か?」という議論でした。
クアルコムとしては、通信あってのスマートフォンであり、デバイスメーカーはそこに付加価値を作り出すことができているという考え方。アップルとしてはiPhoneの価値はアップルが作り出したという考え方で、折り合いはつきません。
時を同じくして、世界中で、クアルコムの「ライセンスとチップの抱き合わせ」によるビジネスモデルが批判され、各国の公正取引委員会から制裁を課される事態になっていました。これを追い風にアップルは他のデバイスメーカーを仲間に引き入れつつ、クアルコムに対して訴訟を起こしました。
アップル優勢かに見えましたが、直近の米国での裁判ではクアルコムの主張が認められ、アップルが知的財産を1件侵害していると判断されました。これは米国へのiPhoneの輸入が差し止められる可能性を示すものでした。

この連載の記事
-
第321回
トピックス
10万円前後のMacBook その存在は“ワクワク”か、“退屈”か -
第320回
トピックス
アップル「iPad Pro(M5)」、もはや“Mac代わり”になり得る存在に -
第319回
トピックス
ヘンテコな「iPhone Air」の良さがジワジワ伝わってくる。折りたたみモデルの布石としての設計とは -
第318回
iPhone
アップル「iPhone」「iPad」最も注目すべき4つの新機能 #WWDC25 -
第317回
Apple
アップル初のApple Parkでの開発者イベント、初公開の「Loop Building」とは -
第316回
Apple
「Mac Studio」アップルの多様すぎる接尾語について考える -
第315回
Apple
アップル「Mac Studio」登場で生じる、ラインアップへの疑問 -
第152回
Apple
アップル「MacBook Pro」ポート増加は敗北なのか -
第151回
Apple
iPhone分解アートと、Appleが目指す未来 -
第150回
Apple
アップル新型「MacBook Pro」どの構成で買うべきか -
第149回
iPhone
アップル「iPhone 13」4つの魅力 - この連載の一覧へ











