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SNSでいちいちムカついたりイライラしたりしない方法

2019年03月20日 06時00分更新

文● 名取芳彦(ダイヤモンド・オンライン

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写真はイメージです Photo:PIXTA

最近、街中や通勤電車、職場の人間関係、SNSでのやり取りなどで、ちょっとしたことにも敏感に反応してすぐ不機嫌になってしまう人が増えてませんか? 何かあるとすぐにムカついたりイライラしてしまう原因は、それがクセになってしまっているからです。そこで今回の連載では、住職である名取氏の新刊『いちいち不機嫌にならない生き方』(青春出版社)から、現代社会で起こりがちな“不機嫌”との向き合い方・対処法を抜粋して紹介します。

SNSをやるなら“叩かれる”ことも覚悟すべき!

 近年問題視されているSNSトラブル。著名人による炎上騒動など、連日ニュースでも取り上げられています。

 ネット社会はこれまで人類が経験したことがない社会です。発展途上ですから、無法地帯も同然。何が許されて、許されないのか、使い手たちも手さぐりで右往左往、あちこちで思惑がぶつかり、騙し騙される人、喧嘩する人、失敗して落ち込む人が続出しているのです。

 その中で、SNSは場所と時間を選ばずに好きな時に他人と繋がれる、さびしがり屋、自己顕示欲旺盛な人、承認欲求が強い人にはもってこいのツールでしょう。しかし、相手の表情が見えない文字によるコミュニケーションは、大きな危険性をはらんでいます。

「昨日、好きだったAさんから告白された」という書き込みに対して、「ウッソー、信じられない」という文字のコメントがあった場合、素直な祝福を表す「良かったね」という意味にも、「そんなことがあるはずがない」という虚偽を疑う「ウッソー」にも取れます。さらに、グループ内で発信した内容を、グループの誰かがシェアしたり、転送したりすれば、その内容は極悪非道な人間を含めて、全世界の人が見る可能性があります。そして、一度拡散してしまった情報は、そのすべてを消去することは不可能です。

 他にも、ネット上には食事場所のランキングや「○月○日に地震が来る」など、嘘の情報が混じることもしばしば。こうしたことは、発展途上のSNSを使う上で最低限知っておかなければならないことでしょう。

 しかし、自己中心、否、自己優先の傾向が強い人は、知っていても翻弄されます(私たちは自分の考え方でしか動けないので自己中心なのは当たり前です。問題なのは、他人より自分の都合を優先する自己優先の人です)。さびしがり屋、自己顕示欲が強い人、承認欲求が強い人は「いいね!」を含めて、自分が期待している反応がないと不安になります。言い換えれば、他人に甘えているのですが、他人が期待通りに反応しなければならない理由など、どこを探しても見つかりません。

 自分の書き込みに対してネガティブなコメントが寄せられて不機嫌になるなら、みんなに気づかれないように、そっとSNSから離脱したほうが、精神衛生上ずっといいでしょう。大丈夫。あなたがSNS上からいなくなったことに気づく人なんて、ほとんどいません。あなたが思っているほど、他人はあなたに関心を持っていないのですから。

“SNS疲れ”気味なら一方的に距離を置くこと

 また、SNSでは書き込みのような一方的なやり取りだけではありません。相手とすぐに気軽に連絡をとることができる点も何かと忙しい現代人と相性が良いのでしょう。一方で、近年ではメールやSNSでのコミュニケーションが大部分を占めるようになり、連日のコメントや周囲の反応が気になるいわゆる“SNS疲れ”な人も増加しているようです。たしかに、誰とでもすぐにコミュニケーションがとれてしまう“気軽さ”は、人との距離感を見誤ってしまう原因になるのかもしれません。

 たとえば、私が自己啓発系の本を書いている坊主だからか、年に何回か人生相談のメールをやりとりすることがあります。しかし、2、3度メールをやりとりして、相談相手が依存心の強い人だと判断したら、頃合いを見て文末に「私とメールのやりとりをしなくても、早く一人で解決していけるようになれるといいですね」とつけ足します。

 なぜなら、この一言を加えないと、顔を見たこともないのに、いつの間にか私を家族か友だちのように勘違いして、「今日はこんなことがありました。住職さんはどう思います?」とか「ニュースでこんなことを言っていましたが、へんだと思います。住職さんもきっとそう思われるでしょう」などのメールが毎日来るようになるからです。周囲に話を聞いてくれる人がいないのかもしれません。

 そこで、私は相手に「経験したこと、思ったこと、感じたことを伝えられる人が、私以外に身近にいるといいですね」とやんわりお伝えします。すると、裏切られたように感じるのでしょう。一人で問題を解決できるようになったわけではないのに、プツリと連絡が途絶えます。相手は落ち込みながらも、ネットの中で自分をかまってくれる次の相手を求める旅に出たのかもしれません。会ったこともなければ、実際に話したこともない私のような人にさえ、自分の寂しさを埋めてくれるやさしさを求めつづける旅ですから、苦難に満ちた旅になることでしょう。

 LINEやFacebook、TwitterやInstagramなどのコミュニケーション・ツールは、こうした困った人があちこちを闊歩するには、最適の場と言えるかもしれません。そのために、SNSなどでは、「ねぇ、ねぇ、聞いて!」「ねぇ、ねぇ、見て!」と相手の反応を求めるようなメッセージが怒濤のように押し寄せて困惑することになるのでしょう。

 自分が進んでその環境の中に入るのですから、メッセージがひっきりなしに来る覚悟をしておくのも一つのルールです。しかし、それが平穏な日常を阻害するようなら距離を置いたほうがいいのかもしれません。もし、ちょっと疲れているのなら「LINEを切ります」「Facebookを閉じます」「Twitterを閉じます」「Instagramをオフります」と、一方的に宣言して離れてみませんか。先ほども述べましたが、あなたがその環境からいなくなったところで、意外と誰も気にしないものです。

人とのコミュニケーションは“正直すぎる”のも問題?

 SNSのような見ず知らずの人だけでなく、たとえ気心の知れた人同士であっても、コミュニケーションは一筋縄ではいかないものです。少し余談になりますが、私自身も過去にこんな経験がありました。

 家内と街を歩いていたとき、可愛いファッションをした20代の女性とすれ違ったことがありました。彼女をチラリと見た私を、家内がチラリと見ました(チラリの連鎖です)。そして、家内は「あなたって、若い娘が好きなのね」と言いました。そこで私は言い訳をするように、「そりゃ、男はみんな若い女の子が好きだよ」と言ってしまったのです。もちろん、家内はプンとしました。私としては正直に答えたつもりですが、世の中には自分に正直なだけで他人に不誠実な人はゴマンといます。その時の私がそうでした。「男はみんな若い娘が好きだよ」が真実だったとしても、それを昔若かった、今は若くない家内に言ってはいけなかったのです。

 それから数年して女性特有のタグ・クエスチョンの存在を知りました。タグは本体に付けられている小さな札です。女性は聞きたいことがあると、本当に聞きたいことには言及せず、別の些細なこと(タグ)を質問するというのです。家内の「あなた、若い娘が好きね」もタグです。私はこのタグ・クエスチョンに正直に答えてしまった愚か者でした。タグが付けられた本体への正しい答えは「若い娘もいいけど、お前のほうがもっと好きだよ」なのです。

 同様に「あなた最近忙しそうね」というタグ・クエスチョンに対する正解は「そういえば、最近一緒に出かけてないな。週末は一緒にどこかへ行こう」です。タグにつられて「そうなんだ。大変だよ」などと答えることがないように、くれぐれも注意しなければなりません。

 こうしたことがわかるようになると、自分に注意を向けてほしくてすねていじける人が、ある意味で可愛らしく、愛おしいものです。その意味では、職場などで若い女性を露骨にひいきする上司にムスッとしている人も、私は大好きです。

 次回は、主に職場で起こりやすい“不機嫌”な事例の対処法について述べていきます。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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