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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第34回

最適なサイズのiPad、最適な価格のiPad:

アップルが新型iPad miniを出すねらい

2019年03月19日 16時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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●最適なモデルだった?

 特にiPad miniの進化は3年半ぶりで、プロセッサーも、スピーカーも、インカメラも、すべてが新しくなりました。この性能向上に喜んでいる人もたくさんいるはずです。一方、「そうじゃない」と思っている層もいるかも知れません。それは子ども向けのiPadを選ぼうとしていた人たちです。

 iPad miniはWi-Fiモデルで300.5g、セルラーモデルでも308.2gと、iPadの中でとにかく軽いのです。またサイズも小さく、子どもが毎日持ち歩いたり、大人と比べて小さな手で握ったりするにはもってこいの製品なのです。しかし、価格は最も安いわけではなく、399ドル、日本円で4万5800円から。9.7インチのiPadの方が価格面では安くなっています

 4万5800円のiPadに頑丈なケースを付けて、小学校の入学から卒業まで使ってもらえるなら、悪くない投資かもしれません。必修化されるプログラミング、クリエイティブ教育にもiPadは活用できます。ただ、まだそこまで長期間、あるいは高性能を必要としない、子どものiPad入門モデルとして考えると、できれば3万円を切るiPad miniがほしかった、という親世代もいるのではないでしょうか。

 一方、2018年10月に発表されたiPad Proを見せられてしまうと、いくらA12 Bionicプロセッサーが入っているとはいえ、やっぱりiPad miniはミドルクラスに留まっています。Face IDに対応するTrueDepthカメラや1200万画素の明るいカメラ、そして縁まで敷き詰められたLiquid Retinaディスプレーと、最新仕様でかためたiPad miniに期待したくなってしまいます。

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