スノーデンを持ち出し、セキュリティーを守るための責任は
政府のみが果たすものではないと主張
技術優位性について語った後、郭氏はセキュリティーについて話し出した。
郭氏はまず、2013年に元NSA職員のエドワード・スノーデン氏が明かした米政府の監視プログラム「PRISM」にかけて、「プリズム(PRISM)も水晶玉も政治も、サイバーセキュリティーを管理できない」と話し、セキュリティーはテクノロジー企業、通信事業者、政府の3者がそれぞれの責任を果たすことで実現できるとした。
テクノロジー企業としてのファーウェイは「標準に遵守して安全な機器を作ることが我々の責任だ」と語り、5Gでは4Gでの教訓を生かしてさらに安全なネットワークを構築できるとした。
そして監視の疑惑に対し、「ファーウェイは通信事業者のネットワークを運用していないし、通信事業者のデータも所有していない。ファーウェイの責任は”我々は悪いことをしない”であり、これを約束している」「ファーウェイはバックドアを仕込んだことはないし、今後もしない。そして、我々の機器に誰かがバックドアを仕掛けることは絶対に許さない」と語った。
業界と政府については、「安全なネットワークを構築するために、サイバーセキュリティーに必要な要件を標準化する必要がある。このような標準はすべてのベンダーと事業者にとって恩恵になる」と呼びかけ、GSMAと3GPPが共同定義するネットワーク機器セキュリティスキーム「Network Equipment Security Assurance Scheme(NESAS)」を支援するとした。
そして「(政治家ではなく)専門家にネットワークが安全かどうかを決めてもらおう」と語りかける。
最後に郭氏は、「ファーウェイは30年間、セキュリティーで素晴らしい実績を残しており、世界30億人を支えている。米国によるセキュリティーでの非難は、何の証拠もない主張だ」と主張する。その米国については、「皮肉なことに(2018年3月に成立した)米国のクラウド法は、米政府が国境を越えて、(米国民に関する)データにアクセスできるものだ」とし、会場の事業者や政府関係者に向かって「最高の技術とセキュリティーのためにファーウェイを選ぼう」と呼びかけた。
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