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業界人の《ことば》から 第327回

深澤直人が冷蔵庫を家具としてデザインした理由

2019年02月05日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII

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冷蔵庫に自分らしさ

 今回のTZシリーズは、「冷蔵庫、新時代」をキーワードとし、「スタイルのある、暮らしへ」をコミュニケーションメッセージに使う。

アクアジャパンの吉田代表

 アクアジャパンの吉田庸樹代表は「自分らしさを表現したい人のために開発した冷蔵庫」と位置づけ、「すべてのツールが実用性の追求から、自分らしさを表現するものに変化しているのに対して、なぜ冷蔵庫はそれに当てはまらなかったのだろうか。これからの冷蔵庫は自分らしさを表現するものに変化する。バイプレーヤーだった冷蔵庫が、少し前に出てくるきっかけになる」とする。

 調査によると、理想のキッチンとしてオープンキッチンをあげる人が36.6%、アイランドキッチンをあげる人は33.7%に達し、あわせて約7割を占めているという。つまり、リビングとのシームレス化が進んでいることの証であり、その結果、冷蔵庫にもインテリアとしての要素が求められ始めているという。実際、空間と調和した家電がほしいという人は、83.1%に達しているという。

 さらに吉田代表が指摘したのが、多くの人が利用しているInstagramで、従来は旅行や外食時などの非日常シーンの投稿が多かったのにくわえて、昨今では、日常のごく当たり前のシーンを投稿して、自分らしさを表現するといった動きが増加しているということだ。

 「ライフスタイルやキッチン、おうちごはん、マイホームといった日常をテーマにしたハッシュタグは、2300万件を超えている。自分らしさを表現することが増えるのにともない、リビングやキッチンなどのパーソナル空間が写った写真が投稿されている。あわせて、自分らしさを表現できる冷蔵庫がほしい、スタイリッシュな冷蔵庫を置きたいという人が増えている」というわけだ。

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