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業界人の《ことば》から 第325回

業界のAmazon目指す、アルヒは住宅ローン市場で1位になれるか

2019年01月15日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII

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「住宅業界のアマゾン」を目指す

 「私がこの会社にきて社名を変更する前には、商品企画部門もマーケティング部門も人事部門もなかった。そこから会社としての体裁を整え、わずか2年半で東証一部に直接上場ができた。不動産テックとフィンテックを組みあわせた会社がアルヒ。これは世界中探してもどこにもない世界初の会社。お客様、不動産事業者、金融機関、消費財・サービスをつなぐ『マルチプラットフォーム企業』を目指す」と意気込む。

 目指しているのは「住宅業界のアマゾン」だという。「書籍の販売だけでスタートしたアマゾンは、さまざまな物品が購入できたり、音楽やビデオを楽しめたりする一方、AWSのインフラを利用して、クラウドサービスをBtoB向けに提供している。アルヒは住宅ローンの実行だけに留まらず、住宅の購入に関わるサービスをシームレスに提供する企業になりたい。

 また、RPAをベースにした業務インフラを銀行やモーゲージバンク、不動産会社といった他社にアウトソーシングするビジネスにもつなげたい」とする。

 得意分野のノウハウを活用しながら、これを幅広いビジネスに展開していくという。もともとアルヒの主業は住宅ローンの貸し出し、取り次ぎ業務だ。それを軸にさまざまなサービスを付加した。

 たとえば、家を買いたいと思い、住宅ローンの申し込みにアルヒを利用するというのがアルヒと顧客とのつながりになるが、「フラット35では35年間にも渡る長期のお客様とのつながりがある。それにもかかわらず、接点は契約をするときだけに留まっている。もっとお客様の『ある日』に密着につながることができないか」。その発想がさまざまなサービスの創出につながっている。

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