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上野優華の“e☆音”探し〜イヤホン・へッドホン〜 第11回

チタンとステンレスが選べるVECLOSで「I WILL LOVE」「好きな人」を聴く

上野優華、最新アルバムの表情を「素材違いの機器」で感じる

2018年12月27日 17時00分更新

文● ASCII

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楽器の表情がより分かるのはステンレス、ボーカルならチタン

 後半では、そんな上野優華さんの最新曲を聴いてもらいましょう。サーモスが展開するブランドのVECLOS。特徴はエンクロージャー(筐体)を真空にすることで、余分な響きが乗らずピュアな音になること、そして空間表現にも優れている点がアピールポイントになっています。

 音数がシンプルな曲だけあって、いいシステムであれば、上野優華さんの声にピッタリとフォーカスがあったいい感じの響きが体験できるのではないかと思います。

── いかがでしょう?

(ヘッドホン「HPT-700」「HPS-700」を使って試聴中)

上野優華 ステンレス製の「HPS-700」を聞きました。すごくいいなと思ったポイントがあるんですよ。「好きな人」の冒頭で、サビのあと、ピアノと一緒にギターがジャンと入るのですが、ここがすごく気持ちよく聞こえました。シンプルな楽曲ということもあって、音のタッチまで分かりますね。私はふだん、ピアノが入っている曲を聴く機会が多いのもあって、ギターが入ると、アタックが少し目立ちすぎてしまうように感じたりもします。でも、これはいい意味での目立ち方ですね。自分の曲がさらに切なく響くなって。

HPS-700

 もうひとつ、ボーカル曲をいいヘッドホンで聞くと、声が前に出てくるんだけれども、逆に出過ぎていて不自然なバランスに感じることがあります。でもそこをブレスの部分も含めて、丸くまとめてくれています。そんなボーカルのまとめ方と、私が好きなギターの繊細さの調和がすごく好みでした。

── 対するチタンのほうはどうでしょう?

上野優華 音の響きで言えば、こっちのほうが深い感じがしますね。ステンレスがボーカルを丸くしているのに対して、チタンのほうは切ない曲の「声を枯らす感じ」も繊細に表現してくれています。より生っぽい表現になっていますね。

 曲の良さを全体的に出してくれるステンレスに対して、チタンはライブ感じゃないですが、スタジオで歌った音をストレートに届けてくれる感じがしました。レコーディングした現場の雰囲気がよみがえってくるのはこちらです。

── 好きなのはどちらでしょう?

上野優華 えっ、それ聞いちゃいますか!! ぐ~っ、どわー(と悶絶しながら悩んだのち)もう一度聞いてもいいですか?

── もちろんです。

HPT-700

上野優華 「I WILL LOVE」で聞き直したのですが、この曲ならステンレスですね。「好きな人」だったら、どうかな~。I WILL LOVEについては、入っている楽器の音が好きという面もあるんですよ。ホーンとか、後ろで鳴っているドラムの感じとかですね。ドラムはたたけば同じ音が出るものだとデビューした頃は思っていたんですが、レコーディングやバンドライブの経験を重ねていく中で、当たり前のことですが、人によって出てくる音に差があるし、たたき方でも全然違うものになることが分かりました。そんな楽器の表情がよりよく分かるのはステンレスですね。でも、ボーカルだけみたらチタンが好きです。どうしたらいいんですかね?(笑)

── 歌っている本人が「これが私の曲なんだ」って思えるほうが正しいんだと思いますよ。

上野優華 曲によっても違うと思いますが……。やっぱりホーンが前に出てくるステンレスのほうかな。

筐体以外は基本的に同じ。ともに大きめのドライバーでゆとりある再生ができるが、ニュアンスの違いも楽しめる

── この曲のホーン、力がいい感じに抜けているところが最高ですよね。上野優華さんのボーカルが抜けたところに、すっと入ってくる感じがいい。横で一緒に吹いているぐらいの自然さです。ちなみに別録りなんですか? 

上野優華 そう、そこがめっちゃかっこいいんですよ。別録りなんですが、ボーカルを先に録音しています。声に寄り添って吹いてくれている感じですね。

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