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仮想通貨「オタクコイン」のアプリでコイン入手

2018年12月26日 13時00分更新

文● MOVIEW 清水 編集●南田ゴウ/ASCII編集部

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「応援するだけでもいい」
さまざまな反響がモチベーションに

――しかし、応援だけではお金にはなりませんね。

坂入氏:その作品をいいと思ったら、気軽に応援するだけでもいいと思っています。アニメスタジオを取材していて、別にお金は要らないけど応援してほしいと思っていらっしゃるスタジオが多いことがわかりました。作った作品が世界中でどのような反響になっているのか知りたいというニーズがあるんです。インターネットの掲示板やSNSでもある程度わかりますが、それが海外となるとなかなかわかりにくい。イベントに招待されて初めて、こんなにファンがいたんだと気づくことが多いそうです。であれば、世界中からいろいろな反響が聞ければ、それがモチベーションになるはずです。

――簡単な応援は、SNSの「いいね」ボタンのようなイメージですか?

坂入氏:そのくらいのレベルですね。コインを送金することで応援することもできるし、「いいね」ボタンのように単純にボタンを押す、メッセージを送るという形もあるでしょう。もうひとつ、投票という概念で、その作品や作り手が好きだということを投票すると、その結果に応じて協会がオタクコインを配分するという仕組みも作っていきたいと思っています。

クリエイター個人の支援や
これからのクリエイターも支援したい

――プラグインでクリエイターが応援を求めても、有名な人しかオタクコインをもらえないというようなことになりませんか?

坂入氏:アニメは多くの人が携わって作ってますが、その中には監督もいれば、動画をやっている人、作画をやっている人などいろいろな方がいます。「東京アニメアワード フェスティバル」では、その作品に関わったすべての人の名前が掲載されて、個人に対して投票できるのですが、一般的にはその人がどのような人か知らないことは多いので、知名度のある方だけに偏ってしまい、行き渡らないということは出てくるでしょう。

――そうすると、本当に必要とする人に渡らないことにもなります。

坂入氏:実際のところ、オタクコインでアニメ業界が抱えているすべての問題を解決できるとは思っておらず、できることをやりたいと思っています。たとえば、育成段階の人材であれば投資しやすかったり、配布しやすいかなと。これまで行った事例では、アニメのPVを一気観する「つづきみ」というイベント内で主催したイラストコンテストで、受賞した代々木アニメーション学院の学生にオタクコインを配布するということをしました。

 そうした学校との連携も目指しており、奨学金的な扱いで成績優秀な方にオタクコインを配布することで、違う価値に変換できることにもつながると思うのです。基金的な形で用意するといったことも考えられます。

――学生の間に貯めたオタクコインの数で、スタジオへ入ったときの待遇が変わるとか?

坂入氏:「信用経済」という話をよく聞きますが、その中のスコアリングでは国家通貨ではなく、トークンエコノミーの中でスコアをたくさん持っている人が評価されます。オタクコインも将来的にそういう指標になる可能性もあるかも知れませんね。学生の間にオタクコインを獲得するということは、オタク文化に何かしらの貢献をしているか、優秀なことをしているということになりますから。

――それは作品の指標として使うのも考えられますね。

坂入氏:確かに、今のアニメ業界はどれくらいお金が稼げる作品かどうかで続編などの展開を考えることが多いですが、そうでない作品でも劣っているかというとそうではなく、おもしろいのに儲かっていない、でも支持はされているという作品もあると思います。

 その指標が「儲かっているか」どうかだけだったのが、どれだけ応援されたかとか、どれだけ投票されたかを可視化できると、あまり売れてはいないけれど支持を集めてるから続編で別の展開を考えよう、というようなことも生まれるかも知れませんね。そうした指標としてのオタクコインというのは、可能性としておもしろいと思います。

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