最初の半年は良いスタートを切った
調査によると、モバイルノートPCの満足度では、モバイル市場全体に対して富士通ブランド製品の評価が高いという。とくに、本体が軽量である、置き場所に困らない、デザイン性が高い、メイド・イン・ジャパンであるという点が高い評価を得ている。また、PCの使用後にメーカーイメージが向上した人の割合が高く、リピート購入の意向が高いというのも富士通ブランドPCの特徴である。
「細部までのこだわりが理解されており、安心して使える一台として感じてもらえている」と齋藤社長は自己分析する。
その成果は、数値にも反映されている。
2018年上期には、市場全体のモバイルノートPCの出荷台数が前年同期比13%の減少となっているにも関わらず、富士通のモバイルノートPCは、出荷台数が32%増となっている。また、デスクトップPC市場においても、プレミアム機種では高いシェアを維持。顧客満足度も高い。
「FCCLのPCの価値を理解してもらったという点では、本望ともいえるスタートになった」と、齋藤社長は新生FCCLの最初の半年間を振り返る。
「この半年間で、次のステップに向けた土台をつくり、出発に向けた安全点検ができ、いよいよ走り始める準備が整った。人に寄り添うコンピューティングや『ヒューマンセントリック』なコンピューティングの開発に、使命感を持って取り組んでいく」と語る。
次にどんなPCを投入するのか。次のステップにも期待を持たせる2つの世界初の新製品という言い方もできるだろう。
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