第2回 日本のスマホ利用者を狙う悪意の中身を知ろう
危機感をあおる!あえて間違う!再登録を促す! フィッシング詐欺の代表例
2018年11月05日 09時00分更新
フィッシング詐欺を成功させるために、悪意ある人たちは「危機感をあおる」「あえて間違う」「再登録を促す」メッセージを送り付けてきます。
我々が騙されてしまいがちな3つの手口
前回は、そもそも「フィッシング詐欺とは何か?」について解説しました。
フィッシング詐欺では、偽のWebサイト(フィッシングサイト)に誘導して個人情報を盗み出すため、悪意ある人たちは、『大変だ。すぐココ(フィッシングサイト)にアクセスしないと』と思わせるメッセージを送り付けてきます。今回はその代表例を3つ紹介します。
その1:危機感をあおる
例A「あなたのアカウントに、新たな環境からのアクセスを検知しました。身に覚えのない場合はパスワードを変更してください」
例B「あなたのアカウント情報に誤りが発見されました。利用不可になる前に確認・変更してください」
こんな文面が突然送られてきたら誰でも驚きます。慌ててURLやボタンをタップしてしまうでしょう。しかしこれらのメッセージは「危機感をあおる」ことでフィッシングサイトに誘導させる典型的な文面です。
その2:あえて間違う
例A「○○販売店です。ご注文ありがとうございます。以下ご注文内容です(高額商品を購入した旨が記載されている)。ご不明の点ございましたら下記からご連絡ください」
例B「〇〇サービスをご契約いただきありがとうございます(毎月一定額を支払う旨が記載されている)。解約する際はこちらから」
すでに購入済であるという内容が我々を慌てさせます。大事なお金がかかっていますから、見て見ぬふりをするわけにもいきません。しかし、これもよく使われる手法の1つです。「あえて間違った内容の注文受付」を送り付けることでフィッシングサイトへの誘導を図るのです。
その3:再登録を促す
例A「セキュリティポリシーを変更しました。パスワードをより特定困難な文字列に変更してください。設定変更はこちらから」
例B「新たなセキュリティ対策システムを導入しました。つきましてはアカウント情報の再登録をお願いします。設定変更ページはこちら」
昨今、サイバー犯罪は深刻化していますから、内容的には納得の文面です。セキュリティの強化をうたっていることもあり、何も疑わず設定変更ページへと飛んでしまいそうです。ですが、やはりこれも偽メッセージの代表例です。
どれも我々にショックを与えて判断力を低下させ、望む方向へ誘導させる悪質な文面です。次回は、これらに騙されないようにするためのコツを解説します。

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