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MoguraVRのゲームとって出し 第88回

迫力ある演出が光る

派手なアクションと独特の演出が織りなす和風な爽快VRゲーム「BE THE HERO」

2018年10月03日 20時00分更新

文● Mogura VR

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 今回紹介するのは日本の開発スタジオである「EXPVR Inc.」が手掛ける新作VRアクションゲーム「BE THE HERO」だ。空間を駆け巡り、必殺技を駆使したド派手なソードアクションで戦う圧倒的な「主人公体験」ができる作品。物語も「VRマンガ」と呼ばれる手法を採用しており、独特かつVRならではの演出が準備されている。

 主人公は極東の部族である神面族とアスラとの戦争で生き残った戦士「クロガネ」。現状ではまだ簡単なストーリーだが、内容や表現方法などはVRに合ったものとなっている。

 ステージ開始前にはチュートリアルがあるため、移動などの基本的操作を学べる。本作では「韋駄天システム」なるシステムが導入されており、移動はコントローラーを振って行う。ジャンプなど激しい動きがあるものの、それほど酔わずに移動できるので快適。両手のグリップボタンを押すと急停止するが、この時はやや酔いやすいため使用には注意が必要だ。攻撃は刀を鞘から抜いて切り付ければいいのであまり迷うことはない。全体的に操作がやや特殊なので、十分に慣れてからチュートリアルを終えることをお勧めしたいところ。なお、チュートリアルはステージ中でもメニューボタンを押せば表示できる。

 物語の説明が終わるとステージ開始となるのだが、敵が待ち構えているところへ走り込んでいくと今まで2Dだった世界が3Dへと変化! この演出はなかなかお目にかかれない、必見の演出だ。正直かなり驚かされる。

 ステージは移動パートと戦闘パートで分かれている。敵がいるアリーナに入る際は上から飛び降りるような形になるため、ヒーローが登場するような演出を楽しめる。

 敵は単体ではなく数の力に任せて押し寄せてくる。10体以上でかかってくるため、一か所にとどまっていると簡単に包囲されてしまう。常に移動しながら一撃離脱で敵を減らしていくのが一番効果的だ。敵も激しく動き回るためよく狙いをつけて切りかかろう。

 通常の切りつけ攻撃の他にも必殺技が用意されている。刀が青く光っている時に発動でき、範囲攻撃ができる。うまく敵を誘導して一網打尽にするとすぐに次へと進める。また、移動にも活用できるため、万が一移動でつまづいたら必殺技で前に進むのも手だ。

 敵を撃破すると、次のアリーナへ移動する道が開かれる。少しわかりにくいものの、光る岩の間を登っていくことができ、その先の道を走ると先に進められる。

 移動する道のりは最初は平坦だが、次第に地形が複雑になっていく。溶岩に落ちてしまうと前のアリーナからやり直しになってしまう。そのため落ちないようにジャンプして進んでいく必要がある。最終的には道もかなり見つけにくくなるため、見極める力も必要になっていく。

 ゲームを終了するときはメニュー画面を開いて切腹するとスタートメニューに戻れるというこだわりの深さもポイント。しかしやってみると中々ゲームが終わらずに介錯の重要性に気づかされることに……。ちょっとほほえましいところ。

 日本風の世界観に爽快アクションを組み合わせた本作。なかなかこういった作品は他にはなく、VRゲームでネックになる移動の部分を解決した作品でもある。しかしまだβ版という事もあり、全体的に単調さがあるのは否めない。最初のインパクトはあるものの、敵の種類もあまりないため、戦闘は同じことの繰り返しになってしまいがちだ。また、移動する方向やアリーナからのぼる部分などの誘導がないため移動で迷ってしまうケースも。アクション要素は非常に魅力的だが、解決するべき点も多いと感じる作品である。とはいえ、本作はまだβ版。現時点でも軽く遊ぶには十分な面白さではあるが、製品版では解決されていることに期待したいところ。日本風の爽快VRアクションを体験したい方はぜひとも購入してみてほしい。

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