ちょい足しでゲームプレイの音環境を劇的改善!「XPUMP」の実力とは

2018年09月25日 17時00分更新

文● 飯島範久 編集●ジサトラショータ

ゲームプレイで利用すると臨場感マシマシでオススメ

↑PS4への接続はUSB経由で行なう

 さっそく、まずはPCで実際に使ってみた。PCにはヘッドホン出力端子があるのでオーディオケーブル経由、USB経由のどちらでも使用できるが、ここではUSB経由で利用している。ヘッドフォンは、エレコムのハイレゾタイプを使用している。

 XPUMPをUSBケーブルで接続しても、電源が入らないとPCには認識されない。モードスイッチをヘッドホンにすると、デバイスドライバーが自動的に認識され、特に作業もなく利用できるようになった。

↑デバイスドライバーを自分でインストールする必要なく、スピーカーとして認識される

 最初に音楽を聴いてみた。ヘッドフォンがハイレゾタイプなので、XPUMPなしの状態でも十分な音環境なのだが、XROUNDレベルボタンを押して「STUDIO」モードにすると音の明瞭感がアップ。聞く音楽のジャンルにもよるかもしれないが、J-POP系の電子的な楽曲でもオーケストラのクラシックな楽曲でも、通常より低域から高域までクリアに聴こえるように感じた。

 さらに、もう1回XROUNDレベルボタンを押して「CINEMA」レベルにすると、音の広がりが加わり、J-POP系の高域のキラキラ感が増した感じになる。低域も十分出ており、XPUMPの効果を感じる結果となった。

 また、動画も見てみたが、こちらは「CINEMA」レベルのほうが、臨場感が増して音の広がりも生まれるのでオススメだ。爆発音などの低音や、小川のせせらぎのような高域はなかなかリアル感がある。

 そして、もう1つ試したのがゲームだ。XPUMPをもっとも効果的に利用するなら、ヘッドホンを装着してのゲームプレイがキモではないかと思う。今回はPS4を使って試してみた。PS4の場合、ヘッドホンを利用するときはコントローラーにあるヘッドフォン・マイク端子に接続するが、XPUMPを利用する場合は本体をUSB端子に接続するのがいいだろう。接続後モードを選択(電源を入れる)すると自動的に認識され、出力先もXPUMPになってくれる。

PS4でも自動認識された

 まずプレイしてみたのは「レインボーシックス シージ」。対テロ作戦を描いたFPSで、かすかな音も聴き逃さないようプレイするゲームの1つだ。さっそくXROUNDレベルを変えてプレイしてみたが、「STUDIO」レベルだと明瞭感は出てくるものの、ちょっと臨場感に欠ける。一方、「CINEMA」レベルにすると音場がグンと広がり、敵の足音やささやき声がどちらの方角から聞こえてくるかも手に取るようにわかるようになった。特に高域の明瞭感が出てくるので、銃撃戦のときの臨場感もあがりプレイしていてアツくなる。

「レインボーシックス シージ」では、やはり臨場感が高い「CINEMA」モードが有効だった。(C)2015 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Tom Clancy’s, Rainbow Six, The Soldier Icon, Ubisoft and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the U.S. and/or other countries.

 違うタイプのゲームとして、「グランツーリスモSPORT」もプレイしてみた。BGMとして音楽にもこだわっているこのレースゲームは、BGMを聞きながらの優雅なプレイなら「STUDIO」レベルでもいいかもしれないが、エンジン音やスキール音を感じながら攻めたいときは、やはり「CINEMA」レベルのほうが臨場感が生まれる。基本的に臨場感を求めるゲームは「CINEMA」レベルで楽しむのがいいようだ。

 PS4版の「BORDER BREAK」もやってみた。ロボットバトルものなのでFPSに近いが、プレイしてみたところ、XPUMPなしでプレイするより断然臨場感が増し、飛んでくる銃弾の音響にも方向感が生まれたため、プレイしやすく感じた。

 格闘ゲームの「鉄拳7」をプレイした際のXPUMPによる効果は、効果音の響きの違いなど確かにあるものの、プレイに影響があるかというと微妙なところ。音で状況を判断するタイプでもないので、派手さを求めるならやはり「CINEMA」レベルがいいだろう。

臨場感が何よりも大事なVRでは、XPUMPのサラウンドが生きる

 ほかにオススメとしては、PSVRでの利用だ。最近発売されたFPSゲーム「Firewall Zero Hour」を試しにプレイしてみたが、XPUMPなしだと銃撃されたときの方向感がいまいちだったのが、XPUMPの「CINEMA」レベルにすると、かなり明瞭になった。薬きょうが床に落ちて転がる音もリアルになるなど、総じて臨場感が重要なVRはXPUMPとの相性はよさそうだ。

 XPUMPの価格は1万5000円前後。ちょい足し感覚で音響を改善するアイテムとして、映画や音楽の視聴に使うのもいいが、ゲームで使うのがオススメ。USBで接続するだけで電源も不要で、設置場所にも困らないため、ノーマルな音響環境でヘッドホンにもあまりこだわっていない人は、XPUMPのチョい足しは価格的にも安価なのでいい投資になるはず。臨場感ある音空間でのゲームプレイは、これまで以上にゲームがうまくなるチャンスかもしれない。

 余談だが、ヘッドホンなのにモードをスピーカーにすると音がちょっと変になるので、きちんと出力機器に合わせたモードを選択することをオススメする。

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