怒濤の成長見せたファーウェイ
ファーウェイ端末事業トップであるリチャード・ユー氏は、今年2月にバルセロナで開催されたMobile World Congress2018会場で、日本メディアの取材に応じ「あと1~2年で台数シェアでアップルを抜いて2位になれるのではないか。1位になるには4~5年かかりそうだ」と語っていた。
ファーウェイは4〜6月の四半期のみではあるが、2年かからず2位に浮上したことになる。
ファーウェイの強みはエントリーモデルからハイエンドまで幅広いラインナップをそろえている点にあるだろう。4月にはグローバルでHUAWEI P20 Proを発売。日本ではNTTドコモが独占的に扱うというのもサプライズだった。
また、昨年までファーウェイは日本市場においてMVNO向けなどのSIMフリーがメインであったが、今年はNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクといったキャリアに対してもスマホを納入するようになった。日本でも今後、かなりのシェアを上げることになるだろう。
ただ、ファーウェイはいまだにアメリカ市場に本格参入できていないという弱点も存在する。アメリカ市場に進出できていないにも関わらず世界2位のシェアを獲ってしまうというのは立派であるが、今後サムスン電子を抜いてトップになるには、アメリカ市場の本格展開を避けては通れない。
しかし政治的圧力もあり、中国メーカーのアメリカ進出はかなり困難な状況だ。はたしてリチャード・ユー氏が「4〜5年はかかるだろう」と語っていたシェア1位獲得に実際は何年かかるか、注目と言えそうだ。
一方、ファーウェイの勢いに押されっぱなしなのがサムスン電子だ。

この連載の記事
-
第263回
トピックス
「アクセシビリティは“人権”」アップルが40年間続ける取り組みとは -
第262回
トピックス
ソフトバンクとKDDIが“空の救助網” 雪山遭難、ドローンで発見 -
第261回
トピックス
スマホ5G“ミリ波”肩透かし 6Gは“センチメートル波”が鍵に -
第260回
トピックス
ドコモ苦戦 携帯3社、“値上げ”で明暗 -
第259回
トピックス
KDDI、通信品質で再び首位に ドコモとソフトバンクが不満「あの評価基準はおかしい」 -
第258回
トピックス
アドビ、AIで若年層開拓 “映える”画像を作りやすく -
第257回
トピックス
ドコモ経由の“NISAデビュー”増える マネックスか、SBIか、悩ましい選択に -
第256回
トピックス
KDDIドローン事業、9年目で軌道に乗る兆し 無人AIポート運用に成功 -
第255回
トピックス
楽天モバイル“値上げしない宣言”に他社が苦言 「自分たちでネットワークを構築しないくせに」 -
第254回
トピックス
クアルコム「Snapdragon」名称迷走 PC市場での認知施策が課題に -
第253回
iPhone
アップル新型「iPhone」全部比べた オススメはこれ - この連載の一覧へ











