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声に出していいたい、激光XII号と2000兆ワットレーザー! レーザー核融合の現場を見る
2018年07月21日 12時00分更新
HIPERでは、12本のレーザーが1方向から1点に集まる
構造的に分かりやすいHIPERの実験エリアから見ていく。先にあったレーザーラインが1点に集まるべく配置されており、それぞれEUVデータベースレーザー装置に向かっている。ここでも随所で反射させながらといった作りだ。
HIPERレーザー装置を経て、直径約1mのチャンバーIIにつながっている。チャンバーIIに到達した時点で、最初は直径320mmだった各レーザーは、500µmほどにまで集束し、試材に命中する。
内部は真空となるが、レーザープラズマの場合は、そこまで高い真空度でなくてもいいのがメリット。作業開始から1時間後には実験できるそうだ。
これは高密度のプラズマであるため、極度の真空でなくても問題がない。イメージとしては、角砂糖1個は約1gだが、ここで生じる高密度プラズマは同じサイズで1kgにできる。
地球の中心核のミニチュアを作れるといってもいいだろう。なおトカマク型やヘリカル型からすると、レーザー核融合で使用する真空度は大気みたいなものだそうだ。
1方向からレーザーを当てて試材を超高圧化にした場合のメリットは、観察がしやすいこと。プラズマが生じるのは1方向のみなので、それ以外の角度から状態を観測できる点が都合よく、チャンバーIでも超高圧状態の研究はするが、割合としてはHIPERを使用することが圧倒的に多いとのこと。
