自分で組み立てたサイコムPC
「Lepton WS3600X299」の実力をチェック!
7月某日、ラッキー橋本が自ら組み立てた「Lepton WS3600X299」がついに編集部へと到着。ディスプレーやキーボード、マウスなどを用意しながら、なにやらごそごそと上着を取り出していた。なぜここにその上着が!?
「いや、違いますって!1日体験入社の記念にもらえたんです!」
ひとまず安心。気を取り直してさっそく性能をチェックしてみよう。……と思ったら、おもむろにケースのサイドパネルを開け始めていた。先輩に手伝って貰ったとはいえ、自分が組み立てたPCの中身をもう一度見ておきたいのだろう。もしかすると気になるケーブル処理があって、そこを直したいとか、ずっと考えていたのかもしれない。
「見てくださいよこれ!10コアのCore i9-7900Xですよ!レバー2本あるんですよ!」
……知ってる知ってる。だって、現地にいたし。よかったね、などと祝福しつつ、性能チェックしていこうよと促した瞬間……
このドヤ顔である。そしてサイドパネルを閉めてねじ止めし、サイコムの上着を脱ぐラッキー橋本。上着はサイドパネルを開けるから念のため着たとのこと。律儀なところを見せてくれた。
先に各種ベンチマークで実力をチェック
今までとの差に大いに驚く
まずは定番のベンチマークということで、CPU性能を測るのは「CINEBENCH R15」を使用。これはCGレンダリングの速度からCPUの性能を測ってくれるもので、結果は独自スコアとなる「cb」という単位で表示される。この数値が大きければ大きいほど、CPU性能が高いことになる。
さすが10コア20スレッドのCPUだけあって、スコアは2182cbと非常に高い。現在使用中のゲーミングノートが搭載するCore i7-6700HQのスコアが670cb程度なので、単純計算でも3倍以上も高速化することになる。一般的なデスクトップPCのハイエンドクラスとなるCore i7-8700Kでも1400cb前後がいいところなので、これと比べても、まだ1.5倍以上も早いわけだ。
続いてストレージも見ていこう。SATA接続のSSDではシーケンシャルリード、ライトともに550MB/sくらいで限界となってしまうが、今試している「Lepton WS3600X299」に搭載したSSDは「WD Black WDS500G2X0C」。NVMe対応の製品となるだけに、速度に期待がかかる。ストレージ速度を調べるのは、こちらも定番の「CrystalDiskMark」を使用した。
結果は見ての通りで、シーケンシャルリードで3129.8MB/s、ライトで2585.2MB/sというものになった。一般的なSATA接続と比べ、単純計算で4倍以上も速い計算になる。空き容量がギリギリのSSDと比べれば、体感でわかるほどの変化になることは想像に難くない。
ゲーミング性能は、軽量級のテストとして「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」(FF14ベンチ)、重量級のテストとして「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION Benchmark」(FF15ベンチ)の2つで試してみよう。ちなみにゲームは多コアCPUに最適化されていないことが多く、Core XシリーズやRyzen 7のような多コアCPUにはやや不利なテストとなる。
FF14ベンチは1920×1080、最高品質、フルスクリーンという条件でテストしたが、スコアは13314と、このPCの性能を考えれば不本意なものとなっている。多コアCPUを活かし切れていないのが原因だ。とはいえ、最高評価となる「非常に快適」となっているため、実質的に問題ない。
FF15ベンチは高品質、1920×1080、フルスクリーンという条件でテスト。比較的新しいベンチマークということもあり、スコアの伸びこそよくないものの、FF14ほど大きく落ち込むことはなかった。評価も「とても快適」と高く、こちらも快適なプレーが期待できるだろう。
多コアCPUならではのスコアの低減はあるものの、ゲームをプレーする上で問題となるほど性能が低くなることはない。そういった意味でも、息抜きにゲームをするにも問題ないどころか、非常に優秀なPCだといえる。
ベンチの結果をラッキー橋本見せ、その本音を聞いてみた
ベンチマークのスコアを見る限り、申しぶんない性能をもつ「Lepton WS3600X299」。このPCを心待ちにしていたラッキー橋本に、ベンチ結果を見せながらその本音の部分を聞いたみた。
--(「CINEBENCH R15」を実行しながら)10コア20スレッドの「Core i9-7900X」を搭載しているので、スコアは2000cbを余裕で越える。これはCore i7-8700Kの1.5倍、今使っているゲーミングノートの3倍以上も高速となるものだ。また、編集部にあるPCの中では、イッペイの私物を除くとたぶん最速となるハズ。このベンチ結果をどう思うか。
「こんなに速いんですか!?」
--なるほど、速いだろうとは思っていたものの、ここまでのスコアが出るとは考えていなかった、と。速度の話で言えばもうひとつ、SSDがNVMe接続となり、大幅に高速化。さらに容量が4倍近くなる500GBまで増えている。この点についてはどう思うか。(ここでおもむろに「CrystalDiskMark」を実行)
「え、コレすごっ」
--なるほど、今までずっと容量不足と速度低下に悩んでいただけに、これだけの速度が出るなら仕事も速く終わりそうだ、と。
とくに極端な容量不足はSSD本来の速度が出せなくなるだけでなく、ソフトの一時ファイル作成にも悪影響があるし、PC全体のパフォーマンスを落とす原因となる。こういった障害が取り除かれるだけでも、かなり快適な動作になることが期待できるわけだ。
実際の仕事に使ってみたらどうなるのか?
動画編集を試してみての感想を聞いてみた
ベンチマークの結果を見たときは、その性能の高さで語彙が飛んでしまっていた様子のラッキー橋本だが、実際の仕事、つまり動画編集に使った場合の印象はどのくらい変わったのだろうか。まずは使ってもらい、落ち着いたところで改めてその感想を聞いてみた。
「いままでとまったく違います。まずAdobe Premiere Pro CCの起動が格段に早くなりました。いままで起動するのにおよそ26秒かかっていたのですが、現在は12秒ほどで起動できます。また以前使っていたノートPCだとプレビューが重くてコマ送りのような環境で作業していたのですが、4K動画をフル画質でプレビューしても遅延なく作業できるのが嬉しいです。動画の書き出しは単純に2倍速になっています。15分のフルHD動画の書き出しに以前はおよそ15分、いまは7分台。5分の4K動画を書き出すのに以前はおよそ10分、いまは5分台です。それといままではエフェクトやクリップ(素材)を重ねると動作が重くなってストレスだったのですが、いまでは解消されて試行錯誤できる回数も増えました。」
ベンチのスコア比で3倍以上高速化しているというCPU性能の高さは、かなりのものだといえるだろう。もちろん、メモリーが倍増しているというのも大きい。一時ファイルへ書き出されることが少なくなれば、それだけ反応が早くなるからだ。
もうひとつの高速化、SSDについて気づいたことがないかも聞いてみよう。
「単純に、動画素材を最初に読み込むときの最適化が速くなっています。準備から実際に編集を始めるまでの待ち時間が少なく、ストレスを感じなくなりました。また、効果音やBGMといった素材を探すときの読み込みも速いので、この点でも驚いています。比較として前のゲーミングノートでも同じ作業をしてみたのですが、こんなに遅かったっけと驚くばかりです。よくもまあ、こんなちょくちょく待たされるPCで仕事していたなって(笑)」
腕に覚えがあるなら自作するのもいいが、仕事で使うなら、納得のいくスペックでプロが組み立ててくれたBTOパソコンの方が安心感がある。とくに高スペックなPCを買うならなおさらだ。しっかりとした組み立てと動作確認、そして品質の高さを誇るサイコムのBTOパソコンなら、きっと満足のいく1台が手に入るだろう。
提供:サイコム