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気球ネットとドローン配送がグーグル「X」を卒業、事業化へ

2018年07月12日 11時27分更新

文● Erin Winick

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2つのプロジェクトが、アルファベット(グーグル)のムーンショット(困難だが実現により革新がもたらされる壮大な挑戦)工場であるエックス(X)を卒業しようとしている。

「プロジェクト・ルーン(2015年版ブレークスルー・テクノロジー10)」は遠隔地でもインターネットへのアクセスを可能にする高高度気球を使ったネットワークを開発している。一方、「プロジェクト・ウィング」はドローン宅配システム輸送管理プラットホームを構築している。

この実験プロジェクトは、グーグルの親会社アルファベットの下で運営される2つの個別の組織になる予定だ。「プロジェクト」は外され、単にルーンウィングと呼ばれることになるが、エックスで追求してきた目標は変わらない。

組織としての独立は、収益化に一層重点を置くことを意味する。ルーンは世界中の通信会社との連携によって収益を上げる計画だ。一方、ウィングはオーストラリアでの宅配サービスを継続しており、米国運輸省の統合パイロットプログラム(Integration Pilot Program)にも参加している。

今回のプロジェクトも、以前の卒業生たちと同じ道をたどる。自律自動車会社のウェイモ(Waymo)、ライフ・サイエンス・ビジネスのベリリ(Verily)、サイバー・セキュリティ会社のクロニクル(Chronicle)はすべてエックスから卒業し、アルファベット傘下で別会社となった。

卒業は、アルファベットがそのテクノロジーの可能性に、ある種の太鼓判を押す行為に等しい。「本日、ルーンとウィングは、エックスのプロジェクトとして開始した時とは異なり、荒唐無稽な話ではなくなりました」とエックスのムーンショットのアストロ・テラー所長はブログに投稿している

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