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海外ブランドにガチ勝負! シャープ「AQUOS R2」のスゴさをチェック

2018年05月08日 18時00分更新

文● オカモト/ASCII編集部

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 シャープは、2018年夏モデルのAndroidスマホ「AQUOS R2」を発表した。昨夏発売の「AQUOS R」の後継機となるフラグシップ機で、発表会では触れられなかったが、主要キャリアから順次リリースされることが予想できる。

以前はキャリアごとに異なる端末を提供していたシャープだが、昨夏からはブランドを統一。「AQUOS R」になって、2世代目のフラグシップ機が発表された

 ホンハイ傘下に入って2年。スマホのブランドを統一してからは2世代目となり、以前と比べても競争力のある端末を積極的にリリースするようになった同社だが、AQUOS R2はその力の入り方がハッキリとわかる製品となっている。発表会での写真を中心に、その特長を紹介しよう。

縦長ディスプレー+インカメラ部分がノッチ(切欠)の組み合わせはトレンドに合わせたものだが、非常に特徴的なカメラを搭載している

リアにデュアルカメラ搭載
動画+静止画の組み合わせはこれまでのスマホにないもの

 まず、一番のアピールポイントはやはりカメラ。背面にデュアルカメラを搭載している。スマホのデュアルカメラは標準+ズーム、標準+広角、RGB+モノクロとメーカーによって、さまざまな組み合わせが採用されているが、シャープが選択したのは動画専用+静止画専用という新しい発想だ。

これがAQUOS R2のデュアルカメラ。動画と静止画で使い分ける

 写真と動画ではユーザー側の感覚としても撮る場面が異なるが、カメラに求められる要素にも随分違いがあるという。たとえば、写真では精細感が、動画では臨場感が重要視される。手ブレについても、写真では撮影時に画面にタッチする際のブレ、動画ではスマホを垂直/水平方向に振る際のブレと、求められる補正の質が異なる。もっとシンプルなところでは、そもそも写真の縦横比はいまだ4:3や3:2が中心なのに対し、動画では16:9が一般的だ。スマホで撮影した動画によるコミュニケーションが、さらに活発になっていく中、この本質的な違いを乗り越えるための手段として、動画用カメラと静止画用カメラを別に用意したわけだ。

動画用と静止画用で求められる仕様の違いに合わせて、カメラの性能も変えられている

 動画用カメラは「ドラマティックワイドカメラ」という名称が用いられ、19mm相当/広角135度で16メガカメラを搭載。F値は2.4。一方の静止画用カメラは22.6メガで、22mm相当とこちらも十分に広角。F値は1.9となっている。

 なお、動画と写真はそれぞれ独立して同時に撮影できるが、それとは別の面白い機能としては、動画撮影中にAIが自動で“感動の瞬間”を見つけて、写真撮影してくれる「AIライブシャッター」がある。これは子供や猫など、予想外の動きをして、うまくベストショットが残せない被写体の撮影を意識したものだ。ちなみみに動画は撮影せずに、静止画だけ自動で残すことは技術的には可能だが、盗撮と認識される可能性などを考慮して今回は採用していないとのこと。

19:9でノッチありの6型IGZO液晶搭載
でも本体サイズは、5.3型の前モデルとほぼ同じ

 続いての注目点は、パネルメーカーならではの性能と機能を盛り込んだディスプレーだ。パネル自体は、縦横比19:9でインカメラ部の切欠ありの6型IGZO液晶で、画面解像度は1440×3040とWQHDオーバーとなっている。6型と言っても縦長+三辺超狭額縁の「EDGEST fit」デザインにより、横幅は約74mm。縦や厚みも含めて、5.3型液晶のAQUOS Rと大差ない。それでいて、しっかり前面下部には指紋センサーが装備されている。

インカメラも16.3メガと高性能。指紋センサーは本体下部に

 AQUOSシリーズのディスプレーと言えば、滑らかなスクロールも特徴だが、タッチ操作してから動き始めまでの時間を25%削減することでスクロール時の文字のにじみを低減したという。このような開発はスマホとパネルの両方を開発しているシャープならではと、発表会でもアピールされた。もちろん画質自体にも自信ありで、高画質テレビなどと同じ「Dolby VISION」に対応。「Dolby ATMOS」との両対応はスマホとしては初めてとのことだ。

滑らかなスクロールはさらに進化。HDRに加えて、Dolby VISIONにも対応する

Snapdragon 845を搭載しつつ放熱性能も改善
さらにパフォーマンスを活かせるスマホに

 フラグシップ機となるとパフォーマンスも重要。SoCには当然Snapdragon 845を搭載するが、単に高速CPUというだけでなく、前年モデルでも強調されていた放熱性能を約2倍に改良した。熱を本体全体で広く拡散しており、具体的にはYouTubeを再生しながら充電するという過酷な環境で、前年モデルから約5度低くなるという。また、最高クロックを維持する時間も約7倍になったとする。

CPUを始めとして基本スペックはもちろん高いが、その性能を活かすための放熱性能も強化されている。負荷を掛けた場合でも体温より低い程度に抑えられているのがわかる

 具体的な時間については説明されなかったが、発表会会場にはAndroid用「TEKKEN」を動作させ続けている端末を用意。3Dを活用した最新のスマホアプリだけに、CPU/GPUとも相当な負荷がかかっているはずだが、それでも背面の上部が人肌よりもやや冷たい程度にしか温度が上がらないことを確認できた。

発表会では3Dを多用した最新ゲームで発熱の度合いを記者に確認させていた

メタルフレーム+背面ガラスの組み合わせ
夏スマホのハイエンドモデル競争に加わる!

 最後にデザイン面。側面はシルバーのメタルフレームで、背面は縁が丸みを帯びたガラス素材を採用している。個性的なデザインとはやや言いがたいが、高級感はしっかりとあり、フラグシップ機らしい仕上がりになっている。カラバリはプラチナホワイトとプレミアムブラックの2色。なお、イヤフォン端子も本体上部にしっかりと用意されているのはうれしい点だ。

背面はガラス素材が美しい。そして側面はメタルフレーム。厚さは9mmなので、薄型とは言えない

本体下部にType-C端子、上部にはイヤフォン端子も!

背面の端は丸みを帯びている

 発表会冒頭では、2017年の国内Androidスマホ販売数でトップだったことを公表し、2018年も2年連続トップを狙うことを宣言したシャープ。最近の同社のAndroidスマホは、2年間のOSアップデート保証も含めて(実際にAndroid 8.0へのアップデートも比較的早い段階で提供が開始された)、海外の人気ブランド端末とは違う方向性を持ちながらも、肩を並べる実力を持つ製品になったという印象がある。キャリアからの発表、発売が待ち遠しい1台だ。

シャープ「AQUOS R2」の主なスペック
メーカー シャープ
ディスプレー 6型IGZO液晶(19:9)
画面解像度 1440×3040
サイズ 約74×156×9mm
重量 約181g
CPU Snapdragon 845
2.6GHz+1.7GHz(オクタコア)
内蔵メモリー 4GB
内蔵ストレージ 64GB
外部ストレージ microSDXC(最大400GB)
OS Android 8.0
カメラ画素数 リア:2260万画素(静止画)+1630万画素(動画)
/イン:1630万画素
FeliCa
防水/防塵 IPX5,8/IP6X
バッテリー容量 3130mAh
生体認証 ○(指紋)
USB端子 Type-C
カラバリ プラチナホワイト、プレミアムブラック

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