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区職員とITエンジニアがチームを組み新しい行政サービスを開発

渋谷区の課題をMicrosoft Azureで解決する「シブヤクハック」、怒涛の2日間

2018年04月12日 08時00分更新

文● 阿久津良和 編集 ● 羽野/TECH.ASCII.jp

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 2018年3月23日~24日の2日間、渋谷ヒカリエのコワーキングスペース「Creative Lounge MOV」/MOV内のAzure情報発信基地「Azure Antenna」を会場に、渋谷区が抱える課題解決を目指すハッカソン「シブヤクハック」が開催された。

 シブヤクハックは、一般公募の参加者(学生を中心としたエンジニア、非エンジニア)と区職員でチームを組み、渋谷区職員が事前に提示した27個の課題の中から各チーム1つを選択して課題解決につながるクラウドサービスを2日間で開発するというもの。日本マイクロソフトが主催し、渋谷区が後援する。

 成果物はオープンソースとして公開し、実際に区職員や区民が使えるサービスとして運用していくことを目指す。本記事では、1日目のアイデアソン(サービスのアイデア考案とサービス設計)と、2日目のサービス開発の模様をレポートし、全6チームがMicrosoft Azureのテクノロジーを駆使して2日間で作り上げた成果物を紹介する。

Day 1:学生エンジニア・区職員・Azureスペシャリストでチーム編成

 1日目は夕刻からスタートした。前日までに、渋谷区の行政サービスを担当する職員たちが課題の洗い出しを行い、役所窓口や公共工事、街の整備・利活用など27種におよぶ課題を提示。これらの課題を、Azureなどのテクノロジーを用いて解決を目指すのがこのハッカソン「シブヤクハック」の主な目的だ。

 一般公募で集まった参加者の顔ぶれは、学生エンジニアを中心とした若者たち。中にはコーディング未経験ながらも社会課題解決に意欲を持った非エンジニアの姿もあった。参加者たちは、区職員を交えたブレストを経て、自身が解決したい課題を選択。共通の課題に集まったメンバーでチームを編成し、実際に開発する内容を決定する。各チームは、エンジニア2~3人、非エンジニア若干名、区職員1人という構成だ。チームごとに、1人のサポートスタッフ(日本マイクロソフトのテクニカルエバンジェリストやAzure MVP受賞者などAzureのスペシャリストたち)がつく。Slack経由でハッカソンにリモート参加する人も現れた。

 各チームが選択した課題は、「どこの窓口に行けば分からず、本庁舎に人が集中して待ち時間が増加する問題」、「工事増や坂道、階段といった問題で歩行困難に陥るベビーカーや車椅子の利用者」、「ごみ箱の設置状況を知らず、結果としてポイ捨てが減らない問題」、「魅力的なスポットに気付かず、観光アプリなどに集中する外国旅行者」、「多くの区民の意見が職員にダイレクトに届かず、サポートできない問題」の5つ。参加者は課題ごとに5チームに分かれた。

各参加者は最初に自分が関心を持つ課題にポストイットを貼り、大まかなグループ分け

実装設計の前に課題解決度を測る「指標」を設定

 チーム編成後、最初に取りかかったのはアイデアシートの作成だ。課題解決のためのアイデアや解決内容、指標、区民への告知方法などを記述するが、ポイントは「指標」。シートには実装方法を記述するスペースを設けておらず、実装を詰める前に、区職員と相談しながら“課題をどの程度解決できるか”の数値目標を設定しなければならない。「ここがエンジニアと非エンジニアのせめぎ合いになる」と手順を説明した司会が参加者の笑いを誘った。

各チームは多様な意見やアイデアを可視化するため、付箋紙を机上に貼り付けるブレインストーミングに取り組む

その後は意見を集約するために、アイデアシートの作成に取りかかる

 1時間の作戦会議では、課題に対する具体的な解決策を自由に立案しながら、活発な意見交換が行われた。各テーブルからは雑談や笑い声、実装技術の選択を真剣に話し合う声が上がる。「自分はモバイルアプリは書けないけど、PHPならOK」、「画像解析もサーバーに投げて、その結果を取得すれば……」と具体的な実装方法に関する意見も聞こえ、コーディング前の盛り上がりを見せていた。その様子は、技術的アプローチで盛り上がる通常のハッカソンと類似する場面もあれば、区職員が混じったハッカソンならではか区の課題解決に向き合う真摯な姿勢も見受けられる。

 なお、当日はニコニコ生放送でハッカソンの内容をすべて中継していたが、視聴者コメントには、アイデアシートの内容や作戦会議の様子を放送でみて「工事の様子をライブカメラで配信するとか萌える」、「やべぇ、参加したかった」といった文言が並んでいた。

当日はニコニコ生放送を行っているため、日本マイクロソフト Azureテクノロジースペシャリスト 廣瀬一海氏(デプロイ王子)と本誌羽野によるインタビューも同時に行われた

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