ノートパソコンでも4コア8スレッドの高性能
Core i5-8250Uの実力をチェック
4コアに強化されたCore i5-8250Uがどのくらいの実力なのか調べてみよう。この性能チェックに使用したのは、CPU性能を測るのによく使われる「CINEBENCH R15」。CGレンダリング速度からCPU性能を測るベンチマークソフトだ。
ベンチのスコアを見てみると、CPUのスコアは482cbとなっていた。これが速いのか遅いのか、この数値単体ではわからないため、第7世代のCore i7-7500Uの数値と比較してみよう。こちらはそもそもパソコンが違うこと、そしてOSのバージョンやメモリー搭載量が違うためあくまで参考としてほしいが、CPUのスコアが329cb、CPU(Single Core)のスコアは143cbとなっていた。
単純計算でマルチスレッド性能が約1.5倍、シングルスレッドでも微増しているという結果だ。本来であれば格上であるはずのCore i7相手に肩を並べるどころか、大きくリードしているというのが素晴らしい。
なお、動作クロックが下がっているのにシングルスレッドの性能が上回っているのは、ターボブーストの影響が大きい。ターボブーストはCPUの発熱に余裕がある場合、一時的に動作クロックを引き上げる機能。これにより、スペック上の動作クロックは低くても、実際の動作クロックはそれ以上となるわけだ。
画質設定次第でゲームもプレー可能に
いくらCPUの性能が高くてもグラフィックが内蔵GPUとなるため、高いグラフィック性能が要求される3Dゲームをプレーするのはかなり厳しい。試しに「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」を1920×1080ドット、最高品質、フルスクリーンという設定で動かしてみたが、スコアは1041までしか出ず、「設定変更が必要」というプレーに支障があるスコアとなってしまった。
そこで、どこまで画質を下げればプレイ可能になるのかを探ってみた。まずは解像度はそのままに、画質を「最高品質」から「標準品質(ノートPC)」に下げてみたのが次の結果だ。
画質を下げるとスコアが2倍以上になり、評価も「普通」へ改善。快適というにはほど遠いものの、プレーできるくらいには動くようになってくれたようだ。とはいえ、ゲームを楽しみたいなら動けばいいというものではなく、やはり画面がガクガクとしない快適なプレー環境がほしい。そこで、さらに解像度を1920×1080ドットから1280×720ドットへと下げてみた。
ここまで下げると評価も「快適」となり、ほとんどのシーンで満足いくプレーが可能。せっかくフルHDディスプレーを搭載しているので少しもったいない気もするが、ゲームが快適にプレーできるようになるというのは大きい。FF XIV以外のゲームも設定次第で楽しめるようになるので、試してみるといいだろう。ただし、最初から3Dゲームが目的でパソコンを買うというなら、GPUを搭載したゲーミング向けマシンを買うのが正解だ。
ストレージの実力はさすがのSSD!
SATA接続でも体感速度は十分速い
ひと口にSSDといっても種類がいくつかある。N1503K-520/Tが採用しているSSDはM.2でSATA接続、容量は240GBとなる「WDS240G1G0B」。これはWD Green SSDシリーズの製品で、消費電力を抑えたもの。ノートパソコンにピッタリの製品といえる。どのくらいの速度なのか気になったので「CrystalDiskMark」でその実力をチェックしてみよう。
性能時にはシーケンシャルリード以外やや遅めという結果になってしまっているが、それはあくまでSATA接続のSSD同士で比較した場合の話。HDDと比べれば超高速で、体感速度でもほかのSSDに見劣りするほどのものではない。