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GTX 1060搭載! VR用途もイケるASUSの小型ライトアップPC「GR8 II」

2017年12月09日 11時00分更新

文● ジサトラショータ

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ASUSのAura Sync対応小型ゲーミングPC「ROG GR8 II」。スペックごとに3つのモデルがあり、実売価格は16万3000円~23万円前後

 ここ数ヵ月で対応製品がかなり充実してきたASUSのLED制御機能「Aura Sync」だが、なにも利用できるのはPCパーツばかりではない。ASUSの小型ゲーミングPC「ROG GR8 II」は、本体フロント部分にRGB LEDを内蔵し、「Aura Sync」によりイルミネーションを制御したり、マウスやキーボードといった周辺機器と発光カラー・パターンを同期させることが可能。Aura Sync対応製品としてはやや変わり種だが、GPUにGeForce GTX 1060を搭載するなど、ゲーミングPCとしての性能は折り紙付きだ。

独自仕様のGTX 1060を採用、PCゲームもVRも楽しめる万能選手

 ROG GR8 IIは、本体サイズが約幅88×奥行281.3×高さ299mmで、重量約4kgのコンパクト筐体を採用。特に幅が100mm以下とスリムなので、設置スペースの確保はそれほど難しくない。持ち運びも容易なので、ディスプレーの都合がつけば、VR用の持ち出しPCとして使用することも可能だろう。

ASUSのゲーミングブランド「ROG」のロゴが印象的な側面

フロントにはUSBポート2つとヘッドフォンジャック、マイクジャックが

 外観はゲーミングブランドの「ROG」製品らしい独特のデザインパターンが特徴で、側面にROGのロゴがデザインされているのが目を惹く。発光部分はフロント部のスリットで、デフォルト状態の発光パターンはカラーサイクルのみだが、「AURA」ユーティリティーを使用することで様々なカラー・パターンに変更可能だ。

 Aura Sync対応とはいえ基本的には完成したPCで、搭載パーツも外側からは見えないため、あとから対応ファンやクーラーなどを追加してLEDを同期させるような使い方は想定していない。ただし前述の通り、マウスやキーボードのような外部周辺機器がAura Syncに対応している場合は、AURAユーティリティーを使ったLEDの同期が可能だ。

ROGらしい独特のデザイン

背面には映像出力端子やUSBポート、有線LAN端子が。なお、本製品はIEEE 802.11ac無線LANやBluetooth 4.2にも対応している。

 GR8 IIにはスペックが異なる3モデルがあり、Core i7-7700、メモリー16GB、256GB SSD搭載の「GR8 II-T084Z」、Core i5-7400、メモリー8GB、128GB SSD搭載の「GR8 II-T085Z」、Core i7-7700、メモリー16GB、512GB SSD搭載の「GR8 II-6GT027Z」と、それぞれ型番が異なる。GPUはいずれもGeForce GTX 1060(ビデオメモリーは最上位モデルのみ6GB、その他2モデルは3GB)で、すべてのモデルがデータドライブとして1TBのHDDを併載しており、データ保存容量には比較的余裕があるのはありがたい。いちおう本体内部にアクセスでき、ストレージの換装も可能だが、GPUは独自仕様のため取り外しや換装は不可能となっている。

 USBポートはフロントに2つ、リアに4つの計6つで、うち1つはUSB 3.1 Type-Cコネクター。画面出力端子としてDisplayPort×1、HDMI×2を搭載しており、VRヘッドマウントディスプレーの装着やマルチディスプレー環境の構築も問題なし。また、小型PCらしくIEEE 802.11acの無線LANおよびBluetoothに対応している点も嬉しい。

 参考までに、「GR8 II-T084Z」で計測したベンチマーク結果を掲載しておく。総合的にはGTX 1060の性能が問題なく発揮されており、PCゲームもVRも問題なく遊べるスコアーを出せていると言えるだろう。なお特筆すべき点として、ベンチマーク計測中もほとんどファンによる駆動音が出なかったことが挙げられる。小型PCは得てして冷却性能が不足しやすく、ファンからの騒音が問題になりやすいので、ここは大きな利点と言っていい。

3DMarkの「Fire Strike」テストは1万越え。ゲーミングPCとしては上々のスコアーだ

「Time Spy」テストは3946。最新の大作ゲームを想定した極めて高負荷なテストではあるが、それなりのスコアーでパスできている。

「VRMark Orange Room」は6000超えで及第点。公式にVR対応をアピールしているだけあって、なかなかの結果

「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」は11418で「非常に快適」判定。解像度フルHD(1920×1080ドット)、最高設定、フルスクリーンで実行しているが、実ゲームもまったく問題なくプレイできるだろう

 実売価格は「GR8 II-T085Z」が16万3000円前後、「GR8 II-T084Z」が20万3000円前後、「GR8 II-6GT027Z」が23万円前後と、スペックによってかなりの差がある。どれを選ぶかは用途をはっきり決めて吟味したいところだが、もっとも安価な「GR8 II-T085Z」はメモリー容量が8GBとやや心許ないため、個人的にはCPUとメモリー容量が最上位モデルと同じで値段が20万円ちょっとに収まる「GR8 II-T084Z」がもっともバランスがいいように思える。ROGブランドのファンはもちろん、小型ゲーミングPCに興味がある人も要チェックの1台だ。

「AURA」ユーティリティーを使えば、フロント部や対応マウス・キーボードのLEDを制御できる。ソフトウェアは随時アップデートされている様子

エリアごとにカラーを指定して光らせるなど、かなり凝ったことも可能になってきた

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