まもなく冬季オリンピックが韓国・平昌(ピョンチャン)で開催されます。オリンピック開催前の行事といえば聖火リレー。スポーツ選手に加え、一般市民も参加してアテネから空輸された聖火を会場までトーチを使ってリレーしていきます。
この華やかな聖火リレーに、なんと参加することができました。聖火リレーのスポンサーはサムスン、KT(韓国のキャリア)、コカ・コーラ。モバイルに遠からずの企業がスポンサードしています。果たして聖火ランナーになるとどんなことをやるのか、当日の様子などを振り返ってみました。
前日からブリーフィング続きで緊張
2018年ピョンチャン冬季オリンピックの聖火リレーは2017年11月1日から開始されました。韓国内を7500人ものランナーが走ります。筆者が参加したのは11月11日。走る場所は韓国第二の大都市・釜山市内でした。
なお、場所は決まったものの、実際にどこを走るかはセキュリティー上の都合で前日になるまで教えてはくれません。せっかく走るのだからスマートウォッチで心拍数を図ろうかなどと考えていたのですが、実際は当日かなりバタバタしてしまいほとんど何もできませんでした。
聖火リレーに参加するためには、事前にユニフォームのサイズやパスポート番号の登録などを数ヵ月前に行ないます。当日持参するものは白い靴と必要に応じて白系の目立たないTシャツなど。
ウェアーが白なので、ほかの目立つものは一応控えるようにとのことです。11月の釜山の天気がわからないものの、真冬ではなさそうなので、こちらで準備したのは靴とTシャツだけでした。
さて、前日のブリーフィングでは聖火ラン当日(翌日)の細かい説明を受けます。会場へ集合しての移動、当日の持ち物、トーチの聖火交換方法、走る際の注意、などなど。
自分の走る場所で待機中、一般の観客に記念写真を求められるときは「笑顔で」なんてアドバイスも受けました。そして、「聖火は絶対に人に持たせないこと」とのこと。過去に他人にちょっと預けたらそのまま走って逃げようとした、なんてトラブルもあったそうです。
聖火トーチの重みがのしかかる
聖火トーチを持ってみると意外と重く、これを持って走るのはちょっと大変に感じました。前走者、次走者の人との聖火交換する練習も行ってみましたが、その際は何かポーズなどをしたほうがいいそうです。
でも、すでに緊張が高まりつつあったので考える余裕はありません。しかも、練習風景をオフィシャルのカメラマンに撮られていると「聖火リレーって、もしかしてとんでもないすごいイベントに自分が参加するの?」かと、重圧を少しずつ感じてしまいます。
説明を受けてから食事などを済ませてホテルの部屋に戻ると、翌日のユニフォーム一式が届いていました。気分が一気に盛り上がってきます。TVでよく見た光景を自分が走るんだ、そう思うと興奮してしまい深い眠りには着けませんでした。
そして、当日の朝。ホテルの朝食会場へ向かうものの、あまり食欲はありません。もうお腹いっぱいと言うか、「どんな走りを見せよう」なんて考えると緊張感が高まってしまいます。いま思うと何を食べたか思い出せないくらい、当日の午前中は何をやったか覚えていません。
気が付けば集合時間のお昼の15分前になっており、慌ててユニフォームに着替え荷物をまとめてホテルのロビーへ向かったのでした。

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