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iPhone Xと8と8Plus、どれを選ぶかの「考え方」

2017年09月22日 06時00分更新

文● 石川温(ダイヤモンド・オンライン

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今回のiPhone製品の発表を機会に、購入を検討してみては? Photo by Tsutsumu Ishikawa

アップルが先日、新製品の「iPhone X」「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」を発表し、本日、新製品iPhone 8、iPhone 8 Plusが発売(iPhone Xは11月3日発売)される。最新3機種はどのような特徴があるのか、スマホジャーナリストの石川温(いしかわ・つつむ)氏が解説する。

 iPhoneの新製品「iPhone 8」と「iPhone 8 Plus」が本日より発売となる。ただ、今回発売されるモデルは、昨年発売された「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」のマイナーチェンジとも言える機種だ。

 見栄えは前モデルとほとんど変わらない。しかも、iPhone 7も「iPhone 6」や「iPhone 6s」と似たようなデザインであるため、ユーザーにとって「買い換えなくてもいいか」という気分になるのは仕方ない。

 しかしここ最近のiPhoneは、日本市場を意識した進化をしており、見た目は同じでも、中身は結構使い勝手が良かったりする。

「今のiPhoneで十分」「Androidのほうが機能が豊富だ」「いやいや、ガラケーが手放せない」という人も、新型iPhoneへの乗り換えを検討してみてはいかがだろうか。 

 今年、発売となるiPhoneは全部で3モデル用意されている。本日発売の従来モデルの後継機種となるiPhone 8、iPhone 8 Plusという2モデルに加えて、11月3日には「iPhone X(テン)」という全く新しいラインナップが登場する。これはアップル創業者の故スティーブ・ジョブズ氏がiPhoneを発表して今年で10年となるため、それを記念したモデルとされている。以下、それぞれの特徴を見ていくことにしよう。

iPhone X は
どんな特徴があるのか

新社屋でのiPhone発表会では初期画面に戻るホームボタンを廃止したiPhone Xが大きな話題となった Photo by Tsutsumu Ishikawa

 iPhone Xは従来からあるiPhoneのイメージを覆す、全く新しいモデルだ。ティム・クックCEO(最高経営責任者)は「これからの10年を変えるためにiPhone Xを投入する」と語るなど、次世代iPhoneの起点となるような端末に仕上がっている。iPhone Xには、これまでiPhoneの象徴的な存在だった「ホームボタン」が存在しない。

 これまでのiPhoneは、操作していてわからなくなったら、とりあえずホームボタンを押せば「初期画面」に戻るということもあり、スマホ初心者にとってわかりやすい操作体系を実現していた。

 さらにホームボタンに指紋認証機能の「Touch ID」をつけることで、指紋をタッチさえすれば、iPhoneのロックを解除できるようになっていた。つまり、ホームボタンは、iPhoneを操作する上で欠かせない存在だったのだ。

 iPhone Xでは、画面を下から上にスワイプすることで、初期画面に戻る操作体系となる。そのスワイプの動きを途中で止めることで、アプリの切り替えが行われる。親指をいちいちホームボタンに戻す必要がないのが便利だが、一方で、これまでの操作性とはちょっと異なるので慣れが必要だ。

画面上部にはカメラや赤外線センサーなどが内蔵されており、ユーザーの顔の表面を3万の点で認識して、本人かどうかを特定する。登録した顔と一致すれば、ロックが解除される仕組みとなっている Photo by Tsutsumu Ishikawa

 ホームボタンが廃止されたことで、指紋認証機能の「Touch ID」もなくなってしまった。これに代わって採用されたのが、顔認証機能の「Face ID」だ。

 iPhone Xの画面上部にはカメラや赤外線センサーなどが内蔵されており、ユーザーの顔の表面を3万の点で認識して、本人かどうかを特定する。あらかじめ登録していた顔と一致すれば、ロックが解除される仕組みだ。

 顔での認識となれば「写真やモニターに映った映像でなりすましができるのではないか」というユーザーの不安の声があるが、心配ご無用。Face IDでは顔の凹凸も判断しているため、なりすましは防げるという。

 また「防止や眼鏡、髭を生やした顔、さらに太ったり痩せたりしても、問題なく認識できる」とアップルは自慢げに語る。

 実はこのFace ID、機械学習を利用しており、ユーザーの顔の表情を毎回、学習することで、顔の変化にも対応できるという。しかも、この認識した顔の情報は端末内だけで処理しており、クラウド上にあげてビッグデータとして管理するようなことはしない。アップルではユーザーのプライバシー情報の扱いには細心の注意を払うポリシーを貫いており、ユーザーの顔データの処理も端末内で完結するような設計思想となっているのだ。

 アップルでは、情報や画像を処理するチップセットを複数、自社設計しつつある。これまでは他社製品を購入していたが、自社設計にあえて切り換えているのだ。将来的にはスマホのAI(人工知能)はさらに賢くなり、この賢さがスマホの使い勝手を左右するようになるだろう。アップルとしては次の10年もスマホ市場の勝者であり続けるため、AIに関連する部材に積極的に投資し、自社開発を推し進めているのだ。

充電マットにiPhone Xを置くだけで、充電が完了する Photo by Tsutsumu Ishikawa

 また、iPhone Xは非接触充電機能である「Qi」に対応している。充電マットにiPhone Xを置くだけで、充電が完了する。実はかつてQiは「おくだけ充電」という名称で、NTTドコモや国内メーカーなどが積極的に展開していたことがある。

 結局、対応端末が普及せず、鳴かず飛ばずで終わってしまったのだが、アップルが非接触充電を採用したことで、復活してくる可能性が出てきた。自宅用に充電マットを用意してもいいし、今後はカフェや空港のラウンジなど、気軽に充電マットが使える環境が再び、整備されるかもしれない。「ちょっとした休憩時間にiPhoneを充電マットに置いて充電する」という使い方が定着する可能性もあるだろう。ちなみにiPhone Xは耐水性能も備えている。

iPhone 8、iPhone 8 Plusは
従来モデルの後継機種

 一方、iPhone 8、iPhone 8 Plusは従来モデルの後継機種という位置づけだ。ホームボタンももちろん健在で、全体のデザインテイストは従来と全く変わっていない。これまで、アップルは2年に1回、フルモデルチェンジ、その間の1年間にマイナーチェンジを行うというスタンスをとってきた。

 直近であれば、2014年にiPhone 6が発売され、その翌年となる2015年にマイナーチェンジのiPhone 6s、そして、2016年にはiPhone 7という流れだった。

iPhone7は金属素材であったが、iPhone8はガラス素材に変更されている Photo by Tsutsumu Ishikawa

 ところが2017年はiPhone 7sではなく、iPhone 8という名称になった。全体のデザインは前モデルとほとんど変わっておらず、どちらかといえばiPhone 8ではなく、iPhone 7sというべきマイナーチェンジに落ち着いている。実際、iPhone 7用の本体カバーをiPhone 8に装着すると、ぴったりと収まりが良かったりする。

 外見での変更点は背面の処理だ。iPhone 7では金属素材であったが、iPhone 8では、ガラス素材に変更となっている。これもiPhone Xと同様、非接触充電に対応するためと思われる。ちなみにiPhone 8も耐水性能を備えている。

今回の3モデル
どうやって選ぶか?

 では、この3モデル、どうやって選べばいいのか。

 これまでiPhoneを使い続けてきたものの「正直言って、飽きてきた」とマンネリ感を抱いている人であれば、間違いなく「iPhone X」がオススメだ。ホームボタンがなくなり、操作体系も変わり、Face IDも使えるなど「新しいiPhone」としての楽しみが詰まっている。

 一方、「従来の操作体系が変わるのは面倒だ」という保守的な人であれば、iPhone 8がいいだろう。「最近、文字を読むのがつらい」という人であれば、大画面のiPhone 8 Plusが選択肢だ。

 また、「ガラケーからスマホにデビューしようかな」と思う人なら、やはりiPhone 8だ。ホームボタンを押せば、初期画面に戻る安心感は、初心者にはうってつけだ。その点、iPhone Xは画面のスワイプ操作を頻繁に行う必要があるので、初心者にはちょっと難しいかもしれない。

 ちなみにiPhone Xは、有機ELディスプレイの製造があまり潤沢ではないため、発売時から品薄状態になることが予想されている。もし、購入を検討しているのであれば、10月27日の予約開始日に、予約をすぐに入れることをオススメしたい。なぜなら迷ってタイミングを逃すと、在庫がなかなか入らず、数ヵ月、購入を待たされることも予想されるからだ。

従来のモデルが大幅に
値下げされることも見逃すな!

 一方、これら新製品が出ることで、従来のモデルが大幅に値下げされているのも見逃せない。特に各キャリアショップでは在庫処分として、昨年モデルのiPhone 7を扱っているところも多い。

 iPhone8が登場した今、型落ちとなる「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」を狙うのもアリだろう。

 iPhone 7とiPhone 7 Plusから、iPhoneはApple Pay(プリペイドカードやクレジットカードをiphoneで使えるようにする機能)として、JR東日本の「モバイルSuica」に対応している(iPhone 8、iPhone Xも対応)。iPhoneで電車やバスに乗れて、コンビニで買い物ができるのだ。また、NTTドコモの決済サービスである「iD」、JCBなどが手がける「QUICPay」にも対応しており、手持ちのクレジットカード情報をiPhoneに入れて、街中で決済することができる。もちろん、iPhone 7とiPhone 7 Plusは耐水性能も備えている。

 iPhone 8の「ワイヤレス充電機能が不要だ」と思うなら、型落ちのiPhone 7を購入する、というのも賢い方法と言えそうだ。

 従来のスマホが遅くなって不満に思っている人、ガラケーからスマホに変えてみようかなと考えている人、そしてこれまで使い続けてきたiPhoneにマンネリ感を抱いている人は、今回のiPhone製品の発表を機会に、購入を検討してみてはいかがだろうか。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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