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折り畳み小径自転車で「輪行」のススメ、行動範囲がグッと広がる!

2017年09月07日 06時00分更新

文● 佐藤文成(ダイヤモンド・オンライン

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自転車を電車に積んでサイクリング!
「輪行」の楽しみ

「輪行(りんこう)」という言葉を知っているだろうか? 自転車を電車や船、飛行機などの公共交通機関で運ぶことを言う。サイクリングをしようと思った場所まで自走しなくとも、自転車を交通機関に積んで行けるのが魅力だ。

マウンテンバイクの前輪を外して、輪行用のバッグに入れた自転車を中央線の先頭車両に積み込む。車両の幅の約半分くらいの大きさだ。

 東京のJR中央線では休日になると、前輪や前後輪を外して、専用のバッグに入れてロードバイクやマウンテンバイクを電車に積んでいる人をよく見かける。行き先は青梅や奥多摩、そして高尾山、相模湖方面が多い。山に囲まれた自然いっぱいのサイクリングコースを楽しむのが目的だ。

 公共の交通機関に追加料金を取られず自転車を積めるのは、非常に便利だ。しかしこの輪行という行為は車輪を外したり、大きなバッグに入れて重い自転車を持ち歩いたりと、意外に手間がかかって大変なものでもある。また車輪を外しただけでは中々コンパクトにはならず、電車で場所を確保することもままならない。

 そこで最近では、折り畳み式の小径車で輪行をするというスタイルが人気だ。自転車を分解せずにものの数分で折り畳んでカバーに入れるだけ。しかもかなりコンパクト。自転車によっては慣れると折り畳んで電車に乗るまで10分とかからない。結果、頻繁に自走と輪行を切り替えることを可能にする。

 この手軽さは、ストイックではなく「ゆるく楽しく色んな場所で」サイクリングをしたい方には最高に便利なものだろう。何せ疲れたらすぐに折り畳んで電車に乗ってしまえばいいのだから。疲れたら交通機関に乗る、疲れが取れたらまた自走する、これほど気軽な旅はない。

 近郊の山々や海の景色を楽しみながら楽しむもよし、敢えて都心部を自転車と電車、地下鉄などを組み合わせて楽しむもよし、サイクリングの楽しみ方は無限だ。

何と飛行機にも乗せることも!
サイクリングエリアがぐっと広がる

 折り畳み自転車に限ったことではないが、自転車は飛行機にも乗せることができる。大きさと重さに制限はあるが、大手飛行機会社では無料、LCCでも2000円ほどで預け荷物として乗せられる(詳細は各飛行機会社に確認していただきたい)。

Brompton製の折り畳み自転車。慣れるとここまでコンパクトに折り畳むのに30秒もかからない

 タイヤの空気を抜き、パーツを「しっかりと固定」して輪行バッグに入れる。空気入れや大きな工具はなるべく手荷物にせずに、自転車のケースに入れるか、自転車にガムテープ等で貼って固定するのがオススメだ。飛行機ではテロ警戒のため、凶器と判断されて没収される場合があるからだ。

 ここでも折り畳み自転車は便利さを発揮する。車輪を分解することがないため、「しっかりと固定」をするという作業が格段に楽だ。空気を抜いて折り畳むだけだ。輪行用のケースにはポケットがついている場合が多いので、小さなドライバー等はそこに入れる。

 到着したら自転車を展開して空気を入れて、サイクリング開始!北海道の「いかにも北海道的」な、どこまでも続く広い一本道を自転車で走ることも可能だ。北九州と本州の境にある門司港の綺麗な海を見ながら自転車で走ることもオススメだ。交通機関が通っていない場所にもアクセスできるのが嬉しい。

 疲れても、雨が降っても心配無用。一番最寄りの駅まで走って交通機関に乗ってしまえばいい。どんなに田舎の路線でも1日に2、3本くらいの電車はあるだろう。タクシーを呼んで乗せることだって可能だ。

輪行は体力のない
年配者にも大人気

「初心者&マイペースで楽しみたいすべての人に」をキャッチフレーズとする自転車誌「自転車日和」を出版する辰巳出版の同誌編集長の横木純子さん、カメラマンの村瀬達矢さんに、折り畳み小径自転車の「輪行」について聞いてみた。

サイクリングを手軽に楽しみたい人向けの情報が満載の「自転車日和」。自転車での旅の情報はもちろんのことメンテナンス等のお役立ち情報もたくさんあり非常に便利だ

「折り畳み自転車を含む小径車はここ10年くらいずっと人気があります。ロードバイクやマウンテンバイクのような『スポーツとしてのストイック感』が少ないので、ガツガツこいで乗るタイプの人じゃなくてもとっつきやすいからだと思います。また確かに折り畳み車の場合は分解がいらないので、輪行も気軽にできますね」。村瀬さんが丁寧に説明してくれた。

 やはり気楽に「輪行」を楽しむのには、折り畳み自転車は非常に向いているのだろう。しかし、折り畳み自転車を含む小径車で気軽に旅を楽しむ人は本当に増えているのだろうか?

 横木さんがにこやかに答える。「増えてますよ。特にご年配の方が夫婦で一緒に旅を楽しむパターンが増えているようです。輪行だと体力に自信がなくても疲れたら電車に乗れますからね」

 「そうだ!そういえば」と村瀬さんが言う。「また小径車はファッション性や趣味性が高いという特徴があるので、乗らなくても集めるという方も多いです。何台も所有して用途によって使い分けたり、マニアックな会合が行われたり(笑)」

最近は軽くて走りもいい
自転車も登場している

 どうやら小径車には独特の楽しみ方があるようだ。しかし「輪行」に関して言うと、各交通機関も「輪行」者が増えることにより利用客が増える。となれば、今後も「輪行客」に向けたサービスが増えるのではないか?

「そうだと嬉しいのですが、実はそこに色々と解決すべき問題が多々あるようで…。どんどん規制が厳しくなっています。JRではサドルやハンドルがはみ出していたらいけないとか、専用のカバーじゃなきゃいけないとか。あと、路線バスは基本NGのようです。ただしルールを守っていれば、「輪行」は素晴らしい旅になると思うので、あまり負担に思う必要はないと思います」

 横木さん、村瀬さんが答えてくれた。こういった規制ができてくるのも「輪行」を楽しむ人がどんどん増えて来ていることの裏返しなのだろうとのことだ。

 最後に、オススメの自転車を聞いてみた。

 「ズバリ!軽い自転車です!軽い自転車は輪行だと本当に疲れにくいんですよ。今までは軽いと車輪が小さくて走りを犠牲にしなければいけない自転車がほとんどでしたが、最近は走りを犠牲にせず、かつ軽い自転車が出て来ていますよ!『自転車日和』にも載っているので、是非チェックしてみてください!」にっこりと村瀬さんが答えてくれた。

 自転車の進化によって、「輪行」の旅はますます楽しいものになるに違いない。

(佐藤文成/5時から作家塾(R))


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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