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山根博士の海外モバイル通信 第348回

韓国でスマホ向けプリンターや点字用スマートウォッチなど多彩な最新IoT機器を発見!

2017年07月22日 15時00分更新

文● 山根康宏 編集●ゆうこば

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 アジアの展示会でおもしろいものが見つかるのは中国だけではありません。韓国でもIT関連の展示会は年に数回開催されており、モバイル関連の新製品もいろいろなモノが登場しています。

 今回は、ソウルで2017年5月に開催された「World IT Show 2017」の会場で見つけた、気になる製品をいくつかご紹介しましょう。

スクリーンショットを付せん風に使える
ロール紙も安いモバイルプリンター

 まずは、スマートフォンで撮影した写真を手軽に印刷できるPaperang社のポケットプリンター。スマートフォンとはBluetooth接続、57mm幅の専用のロール紙を入れて印刷します。感熱式でプリントはモノクロ。ロール紙の裏はポストイットのような貼ってはがせるノリがついているので、印刷した写真をメモのように貼り付けることができます。

感熱式のロール紙に気軽に印刷できるPaperangのプリンター

 バッテリーは約1万mAhで24時間の利用が可能。ロール紙は色付きやフィルムのようなフレームのあるものなど、数種類を販売するとのこと。本体価格は5000円以下、ロール紙は数百円程度なので本体もランニングコストも安いのが魅力です。

 写真は味のある印刷ができますし、スマートフォンの画面のスクリーンショットを撮って、それをメモとして印刷して貼り付ける、なんて用途にも向いていそうです。

写真もそれなりに見られる仕上がり。手帳などに貼り付けられる

ロール紙は数百円なので手軽に使える

LGは2種類のポータブルスピーカーを出展

 大手メーカーも特徴的な製品を出展していました。こちらは、LGのポータブルスピーカー。デザインを重視した設計で、持ち運べる小型サイズながら迫力あるサウンド再生が可能。ライトを効果的に使っていて、インテリアとしても楽しめます。

 この「Candle」はその名の通りろうそくをイメージした光で、寝室などにあいそう。スマートフォンなどを2台同時接続可能で、内蔵バッテリーなら10時間の連続利用が可能です。

ろうそくをイメージしたLGのポータブルスピーカー「Candle」

 もう1つのLGのスピーカー「Mood」はクリアな本体内のライトが音楽に合わせて色を変えたり、点滅して部屋の雰囲気を盛り上げてくれます。

 本体には音量コントロールボタンなどが目立つ位置に配置されているので操作もカンタンです。こちらも2台の端末を接続可能で、バッテリー駆動時間は5時間とのこと。

「Mood」は光の色と点滅が楽しいスピーカー

音楽に合わせて色が変わる

点字がわかるスマートウォッチ「Dot Watch」

 スマートウォッチなどのウェアラブル製品もいくつか見かけましたが、Dotの「Dot Watch」は点字を表示できる製品。丸い文字盤は表示エリアが左右に分かれていて、左に2文字、右に2文字の点字を表示できます。

 この構造はなかなかうまくできていて、長文の点字でもこのわずか4文字表示の文字盤でスラスラと読めるのです。価格は300ドル強になる予定で、今年中には発売されます。

「Dot Watch」は点字表示ができるスマートな時計

 Dot Watchはスマートフォンと連携し、時刻や通知を点字で表示できます。また、アプリに文字を入力したりコピペすることでDot Watchに表示できます。

 これは4文字以上の長文でも構いません。Dot Watchの文字盤の上で、まず左の2文字を指先で読んだら、そのまま右に指先を移動させ、文字盤上をクリック。すると、右側にいま表示されている点字2文字の続きの2文字が、左側の文字盤に表示されるというわけ。

 2文字読んで文字盤をクリック、これを繰り返せば長文も読めるというわけです。Dotはスマートフォンケースの裏側に10文字以上の点字表示のできる「Dot mini」も開発中とのこと。

左右の文字領域をクリックすることで点字を3文字ずつ次々に表示できる

スマートフォンカバーの裏に10数文字を表示できる「Dot mini」も開発中

子ども向けやAndroid Wear搭載機など
スマートウォッチも悪くない物がそろう

 スマートウォッチでは、Infomark社が子ども向けなどのスマートウォッチを展示。他社品との違いは、単体で通信可能なLTE/W-CDMAモデムを搭載していること。

 すでに韓国のキャリアなどで販売されているそうで、スマートフォンがなくても子どもの位置をトラッキングしたり、子どもとの通話も可能です。もちろん、これは大人が使っても悪くはない製品ですね。

LTE対応のJOON3(左)とW-CDMA対応のJOON2(右)

 最新モデルのJOON3は、OSにAndroid Wearを採用しているため、多くのスマートフォンとも連携が可能。IP67相当の防水防塵、バッテリーは330mAhで1日程度は使えそうでしょうか。

 Red Dot Design Award 2017を受賞した本体デザインもよく、UIは円形アイコンを多用するなど独特のものになっています。

 ソフトウェアキーボードも搭載し、文字入力も可能。日本語にもぜひ対応してほしいもの。韓国では約2万5000円程度で販売されています。

JOON3はデザインも良く、スマートフォンとの連携も可能

ソフトウェアキーを使った文字入力もできる

 World IT Show 2017には、このほかにもロボットやVR/AR関連の展示もあり、トレンドをしっかりと追いかけている製品が多数見られました。

 日本展開を最初から視野に入れているものも多く、ここで見つけた新しい製品のいくつかはそのうち日本でも販売される予定です。LGのスピーカーあたりは、いますぐにでも日本で販売してほしいものですね。

音声入力に対応するInnoplaylabのスマートロボット。LTE内蔵でどこでも通信できる

山根康宏さんのオフィシャルサイト

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