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最新パーツ性能チェック 第212回

Polaris 20ベースの「Radeon RX 580」は果たしてお買い得なのか?

2017年04月18日 22時00分更新

文● 加藤 勝明 編集●北村/ASCII.jp

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 2017年4月18日、AMDはRX 400シリーズの後継品となる“RX 500”シリーズを発表、その第1弾となるGPU「RX 580」の発売を開始した。Ryzenでこれまでに勢いづくAMDだが、残念ながらこのRX 580は期待されていた“Vega”ではなく、従来のPolaris 10ベースをリファインした“Polaris 20”ベースのGPUとなっている。

入手したASUS製RX 580のサンプルカード「ROG STRIX-RX580-O8G-GAMING」。予価は4万5500円前後

 今回はASUS製のRX 580搭載カード「ROG STRIX-RX580-O8G-GAMING」を入手する機会に恵まれた。RX 580は激戦のミドルクラスで首位に立てるのか? ベンチマークを通じて検証してみたい。

公式資料より抜粋。“Upgrade”と言う単語が示す通り、RX 500シリーズは熱心な“新GPUハンター”向けの製品ではなく、あくまで旧世代GPUを使っている人達に向けた製品なのだ

今回発表されたRX 500シリーズの全容。新規要素としては新しいコア“Polaris 12”をベースにした新エントリーGPU「RX 550」だが、残念ながらまだ入手できない状態にある

変更点はクロックと外部電源のみ

 それではRX 580、およびレビュアーズガイドに記されていたRX 570のスペックを旧世代のRX 400シリーズと比較する。コアの開発コードは“Polaris 20”と新しい型番が割り振られているが、設計的な新要素はない。クロックが少々上乗せされ、TDPもそれに伴い大幅に増えている。

 また、外部電源が6ピンから8ピンに強化されたようだが、レビュアーズガイドにはその記載はなかった。ともあれ、RX 400シリーズの“クロックアップ版”という認識で間違いない。

 RX 500シリーズと400シリーズのスペックの相違点を表で確認しよう。なお、RX 500シリーズの数値はレビュアーズガイドに基づいた“リファレンス”仕様のものだ。

各ビデオカードの比較表
  Radeon RX 580 Radeon RX 480 Radeon RX 570 Radeon RX 470
アーキテクチャー GCN Gen4(Polaris 20) GCN Gen4(Polaris 10) GCN Gen4(Polaris 20) GCN Gen4(Polaris 10)
製造プロセス 14nm FinFET 14nm FinFET 14nm FinFET 14nm FinFET
コンピュート
ユニット数
36基 36基 32基 32基
ストリーミング
プロセッサー数
2304基 2304基 2048基 2048基
コアクロック 1257MHz 1120MHz 1168MHz 926MHz
ブーストクロック 1340MHz 1266MHz 1244MHz 1206MHz
テクスチャー
ユニット数
144基 144基 128基 128基
ROP数 32基 32基 32基 32基
メモリー転送レート(相当) 8GHz 8GHz 7GHz? 6.6GHz
メモリータイプ GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5
メモリーバス幅 256bit 256bit 256bit 256bit
メモリー搭載量 8GB 4GB/8GB 4GB 4GB
TDP(Board Power) 185W 150W 150W 120W
外部電源 8ピン? 6ピン ?? 6ピン
備考 表内の“?”に関しては、AMDの公式データがないため、編集部の推測となります。

入手したカードの情報を「GPU-Z」でチェック。OC版なので上掲のスペック表とクロック表記が異なる

入手したRX 580カードの外部電源は8ピンだったが、このカードは元々OC版な8ピンなのは当然の話

カードの裏側にはSTRIXのシンボルとバックプレート。シンボルは通電時にライトアップする。ちなみにクーラーの厚みは2.5スロット弱というところ

映像出力端子はDisplayPortが2基にHDMIが2基という、最近のマザーボードメーカー製ビデオカードでよく見られる構成。VRヘッドセット装着時でもHDMI液晶が使いやすい点は◎

カード後端部分にはファン用の4ピンコネクターを配置。ここにケースファンを接続すれば、GPU温度にケースファンを連動させることができる

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