ローラー台に取り付けたロードバイクなどの実車を使い、仮想空間を世界中のサイクリストたちと一緒にライドできるPC向けオンラインサイクリングシステム「Zwift」。季節や天気、時間を気にせずゲーム感覚でインドアトレーニングを楽しめると人気の同システムを使ったイベント「日本初!チーム対抗Zwiftエンデューロレース in B-Space ~ Supported by Alienware」が、4月9日に東京・西五反田のマルチサイクルスペース「B-SPACE」で開催された。
イベントには事前公募によって選ばれた12名(4人1チーム、合計3チーム)が参加。チームメンバーで交替しながら1時間走行し、その合計距離で勝敗を競い合った。なお、メンバーの交替回数やひとりあたりの走行時間などはチームで好きに決めていいが、メンバー全員が1回は自転車に乗って走るのが最低条件だ。
主催は「Zwift」と「B-SPACE」、及びPCメーカー「デル」のゲーミングPCブランド「ALIENWARE」で、レースでは同ブランドのデスクトップPCのほか、スマートトレーナー「Tacx Neo Smart T2800」、リストバンド型心拍計「Mio SLICE」などが使用された。
MCを務めるクリステル・チアリさんの合図でスタートしたレースは、のっけから白熱した雰囲気。とくにチーム「GROVE」と「SIMONE」は上級者の安定した走りを見せ、ぐんぐん距離を伸ばしてレースを盛り上げた。一方、現役プロレスラーを含む個性的なメンバーで構成された「パラレール自転車部」は、スポーツバイク初心者ばかりということもあって終始苦戦気味。なかには心拍数が190を超えるほどの奮闘を見せたメンバーもいたものの、経験の差は大きかったようで、他2チームから距離を開けられる一方だった。
サプライズゲストととして、中村龍太郎選手(イナーメ信濃山形)が参戦!
開始30分ほど経過した時点で、サプライズゲストとして2015年の全日本選手権個人タイムトライアル(TT)チャンピオンの中村龍太郎選手(イナーメ信濃山形)が登場。最下位の「パラレール自転車部」の助っ人として参戦し、与えられた5分間に上位2チームをみるみる追い上げていった。観戦者も、各チームの選手に対し「早く早く!」「まだいける!まだいける!」と叱咤激励する人もいれば、「Ride On!」(Facebookの「いいね!」に相当するスタンプ)をモチーフにしたグローブを振って応援する人もいるといった具合で、選手たち以上に(?)大盛り上がりだった。
その後もメンバーを交替しながらレースが続けられ、全チームが1時間を完走。34.6kmという距離を走行した「GROVE」が優勝し、33.1kmの「SIMONE」が2位、27.5kmの「パラレール自転車部」が3位という結果に。どのチームのメンバーも力を出し切ってヘトヘトの様子ではあったが、レースを心から楽しんだのがわかる充実した表情ばかりだった。
レース終了後、主催の「Zwift」、「B-SPACE」、「ALIENWARE」からそれぞれ参加者に記念品が贈呈された。Zwift Japanの佐藤慎也氏は「今回は3台横並びでレースを行いましたが、ご自宅でZwiftにログインすれば部屋にいながらにして同じコースを走ることも可能です。これをきっかけにZwiftをぜひ始めていただければ」とコメント。デルのデジタルマーケティング部の倉本裕介さんは「高画質で臨場感のある体験ができます。ALIENWAREでぜひZwiftを体験してみてほしい」と高性能なゲーミングPCであるALIENWAREをアピールした。
なお、会場となった「B-SPACE」はシャワールームや着替え用スペース、ロッカー、駐輪場などが完備されており、多目的に利用が可能。ショップ内にはトレーニングスペースも用意されておりZwift体験も可能とのことなので、興味がある人は一度利用してみてはいかが?