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ガンコな肩こりが10分で解消、自宅でできる意外な方法とは?

2017年04月07日 06時00分更新

文● 夏目幸明(ダイヤモンド・オンライン

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「噛み合わせが悪いと肩こりや腰痛が引き起こされる」と言われ始めたとき、この意見は様々な反論にさらされた。しかし現在は社会的に認められ、最初に主張した群馬県高崎市の「丸橋全人歯科」には様々な症状の患者が治療に訪れている。今回はそんな“噛み合わせのプロ”に、噛み合わせの悪さが全身に悪影響を及ぼす理由と、その対処法を聞いた。(フリージャーナリスト 夏目幸明)

噛むたびに、顔の筋肉が
ひっぱられている!

今や肩こりや腰痛は国民病とも言えるほど、誰でも持っている症状。意外にも、歯の噛み合わせが原因であるケースが多いという

 人間の頭の重みは、体重の10%程度で、ボーリングの球と同じくらいずっしり重い。人間はこれを骨格で支えている。背骨の上に頭が乗り、肩や首の力を抜いても倒れないのが「よい姿勢」だ。しかし姿勢が悪いと、人は頭の重みを筋肉で支えざるを得ない。この状態がずっと続くと、筋肉の過度な緊張により首や肩のこりを感じるようになる。

 姿勢が悪くなる原因はいくつもある。たとえば「前傾姿勢でスマホやノートパソコンを見つづける」「常に鞄を片方の腕で持つ」などだ。丸橋全人歯科の亀井琢正医師が話す。

「そして、歯です。噛み合わせが悪いと、噛むたびに顔や首の筋肉があらぬ方向に引っ張られ、次第に体がゆがんでいくのです」

 ここで読者に、簡単な「噛み合わせ診断法」をお伝えしたい。まず、立ってまっすぐ前を向き、あえてぽかーんと口をあけ、全身の力を抜く。そして、ゆっくりと口を閉じていく。最初に一部の歯だけがあたったら、その歯は「早期接触」している。

「左の図を見てください。早期接触している歯のせいで、歯がカチンとあたるたびに周囲の筋肉が少しずつ引っ張られ、体がゆがむ原因になるのです。実際に、軽く歯をあてたあと、グッと歯をくいしばると……早期接触の歯があった場合、片方の首の筋肉だけが引っ張られるのを実感できると思います。一方、歯列全体がカチンとあたる場合は、噛み合わせがいい状態です」(亀井医師)

 こうして片方の筋肉だけが引っ張られると、頭の重心が乱れ、その重みを肩や首の筋肉で支えるためにこる。

 それだけではない。慢性的な血行不良は手足のしびれの原因になる場合もあり、さらには痛みが人の心にも影響を及ぼし、鬱などの諸症状につながることもある。同歯科の名前を丸橋「全人」歯科と名付けた由来はここにある。まさに歯が全身状態に影響を及ぼしているのだ。

噛み合わせを整えれば
スポーツ選手の記録も上がる

 また、集中力や筋力を発揮できるかどうかにも、噛み合わせが大きく影響している。人は集中するときや力を出すとき、自然と歯を食いしばって骨格を安定させる。しかし、上の歯と下の歯の接触が悪いと、歯を食いしばっても力が上手く伝わらないのだ。

「ウエイトリフティングの選手の歯を調整したら、10kgほど記録が伸びた例もあります。逆に、試しに片方の歯にティッシュやガーゼを挟んで噛んでみてください。片方の筋肉だけがひっぱられる不快感を実感できますよ」

 噛み合わせによって生まれたゆがみは、見た目にも現れる。

 鏡で顔を見ながら口を開け、「イー!」と言いながら歯が見えるようにし、上下の歯を軽くカチンとあててみてほしい。

 この時、鼻筋、鼻の下くぼみ、上の歯列の中心(2枚の前歯の中心)、下の歯の中心が傾きのない直線になっていれば、噛み合わせはいい、と言える。逆に、ラインがゆがんでいる場合は噛み合わせが悪い(左図参照)。

「体を見ることでもわかります。全身が映る鏡の前で、まっすぐ立って力を抜いてみてください。首が傾いたり、肩が片方だけ下がっている場合は、このゆがみが肩・首のこりの原因です。そして、根本的な原因は噛み合わせであることが多いのです(右図参照)」

 筆者が丸橋全人歯科を訪ねたとき、丸橋賢理事長から、いきなり「左肩だけこりませんか?」と見事に言い当てられたことが、この記事を書くきっかけにもなっている。プロは体を一目見ただけでわかるのだ。

ティッシュで肩こりを
軽減する方法

 では、これをどう直すのか。本質的には噛み合わせをよくするしかないが、簡単な方法もなくはない。亀井医師が話す。

「ティッシュやガーゼをタバコのように丸めます。これを奥歯全体で噛み、グッと噛んだとき、歯の力が奥歯へ均等にかかるように調整するのです」(右図参照)。

 ティッシュやガーゼを口に含むと唾液で濡れてくる。充分に濡らしたあと、これを噛みしめ、どこかが分厚いと感じたら、歯でギリギリッと噛みしめてそこを低くする。慣れれば難しいものではない。

「その後、10分ほど軽く運動し、10分くらいリラックスすると、肩のこりがほぐれたり、鏡を見たとき、肩の左右差や首の傾きが改善しているはずですよ」

 注意してほしいのは「歯並びがいいから、噛み合わせもいい」とは言えないこと。「歯並びがいい」は、純粋に他人から見た時に歯列が美しい状態を指す。歯列が美しくても、歯の早期接触がないとは言えない。

 だが、その知識はまだ知られていない。

「例えれば、車体の一部がゆがんだ車が快調に走らないことは誰でもわかります。しかし、いまの日本人の多くは、自分の体のゆがみに気づいていません。いまや肩や首のこりや腰痛は国民病です。本当はもっと様々な歯科で噛み合わせを調整できるとよいのですが、現状はむしろ、虫歯の治療で歯にかぶせものをしたときに噛み合わせが悪くなり、体調を崩す方がいるくらいです」

 しかも、亀井医師によると、日本人の噛み合わせは年々、悪くなっているのだという。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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