3月21日、米政府は中東と北アフリカから米国に向かう飛行機において、ノートPCなど大型の電子機器の機内への持ち込みを制限することを発表。英国も同様の制限を発表し、話題になっています。いろいろなガジェットを持って海外に旅に出ることが多い筆者としても、気になるところです。
意外と無関係ではない中東経由便
中東や北アフリカというと、日本人にはあまりなじみがないように思うかもしれません。特に米国に向かう場合には、日本から太平洋に向かって飛ぶ路線を使うことがほとんどです。しかし、英国に向かう際には乗り継ぎで利用する可能性があります。
制限対象の空港には、トルコのイスタンブール、カタールのドーハ、UAEのアブダビ、ドバイが含まれており、こうした空港には日本から直行便が就航しています。パッケージツアーでは乗り継ぎに利用することも多く、思わぬうちに中東経由の便に乗ることになってしまった、という場合もあるでしょう。
現時点では、英国以外の欧州ではこうした制限は発表されていません。そのため、日本から中東を経由して英国に向かう場合に、特に注意すべき制限といえるでしょう。
制限対象の便では「預け入れ」が必須に
制限対象となっているのは、大型の電子機器の機内への持ち込みとなっています。ノートPCなどを持っていきたい場合は、スーツケースに入れる必要があります。
ただ、そもそもノートPCをスーツケースに入れて預けた場合、壊れることはないのかという不安があります。身軽に旅行したいとか、荷物紛失の可能性をなくしたいという理由ですべてを機内持ち込みにするというスタイルも、できなくなります。
こうした制限の背景には、大型の電子機器を用いたテロ行為などについて、具体的な脅威が察知されたとの説明もあるようです。かといって、大型の電子機器の持ち込みを一切禁止した場合、旅行や経済活動への影響は計り知れません。リスクとリターンの兼ね合いを考慮した結果と理解すべきでしょう。
具体的に「大型」の電子機器とは、外形寸法が16×9.3×1.5cm(6.3×3.6×0.6インチ)を超えるものと定義されています。機内でコンテンツを楽しむのに必須のタブレットは、基本的にNG。先日発表された9.7インチの新型iPadはもちろん、iPad miniやKindleもこのサイズを超えてしまいます。
ほとんどのスマートフォンは制限内のサイズなので持ち込みOK。6インチクラスの「HUAWEI Mate 9」も機内に持ち込めます。しかし6.4インチの「Xperia Z Ultra」はこのサイズをぎりぎり超えてしまうようです。
スマホと機内エンタメを接続したい
こんなときに活用したいのが、スマホを機内エンターテインメントシステムと接続する機能です。最近では座席に搭載されたUSBポートにスマホなどを接続するとUSBストレージとして認識され、コンテンツを再生できる機能が増えています。
スマホの外部ディスプレイ接続という意味では、Windows 10 MobileのContinuum機能も有望です。機内エンタメ側が対応すれば、ディスプレイにContinuumで画面出力することも夢ではないでしょう。
最近ではVAIOがAndroid版の「VAIO Phone A」を発表するなど、将来性に不安を覚えるニュースが増えていますが、未来を見据えた有線Continuumの新機種にも期待したいところです。
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