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爆売れポーラ「シワ改善」化粧品がまだまだ伸びる理由

2017年02月28日 06時00分更新

文● 週刊ダイヤモンド編集部(ダイヤモンド・オンライン

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 2016年12月期決算で、7期連続の増収増益となった化粧品国内大手、ポーラ・オルビスホールディングス。2月中旬、20年12月期までの新中期経営計画を発表し、最終年度までに16年12月期の売上高2184億円から約300億円増の2500億円を目指す。

 その達成の追い風となっているのが、今年元日に投入した新たな美容液「リンクルショット メディカル セラム」だ。

 これがいま、飛ぶように売れている。初年度の売り上げ目標100億円に対し、発売わずか1カ月で、目標の3分の1を超える36億円(25万個)を売り上げ、2月も好調のまま推移しているのだ。

アンチエイジング市場を席巻する「リンクルショット」。20代女性や、男性の購入者も多い Photo by Hiroaki Miyahara

「中計の達成に向け、幸先の良いスタートが切れた」と、ポーラの山口裕絵・商品企画部長。「社外からは『リンクルショットだけで中計の売り上げ目標を達成できるのでは』という声もあった。それは不可能だが、第1四半期の結果次第で、17年12月期の総売り上げ目標の見直しもあり得る」(同)。

 リンクルショットは、1個20グラム入りで、税込み1万6200円の高級品。それでも、同社の想定を超えて売れている理由は、日本初の「シワ改善」効果について、薬用化粧品(医薬部外品)のお墨付きを得ているからだ。使用者の7割の目尻のシワが改善し、シワの深さでは最大34%改善する効能を示せたという。

白斑問題でとばっちり?

 従来、薬用化粧品といえば「美白」と「肌荒れ」。特に美白には、各社が商品開発にしのぎを削ってきた。だが、13年に発覚したカネボウ化粧品による美白薬用化粧品の「白斑問題」など、事故が立て続けに起きたことで一転。薬用化粧品の認可を出す厚生労働省はもちろん、化粧品メーカー側の申請も近年は及び腰になっていた。

「白斑問題以降、厚労省は薬用化粧品の認可に明らかに厳しくなった」と化粧品メーカー幹部。

 実際、09年以降、薬用化粧品の新規有効成分の認可はぴたりと止まり、16年に認可を得たリンクルショットまで7年の空白を招いた。

 通常、薬用化粧品の審査はその有効性や安全性で判断される。だが、「リンクルショットの販売方法も後押ししたと思う」と山口商品企画部長は言う。

 リンクルショットは2年間、ポーラ公式オンラインストアを含めたネットや海外での販売はせず、1回当たりの販売個数にも制限をかけ、購入者の情報が得られる対面販売に絞った。厚労省が課す製造販売後調査を徹底するためだ。

 裏返せば、目下のロケットスタートは“足かせ付き”。2年後、継続調査で問題なしとなれば、ネットや海外展開も視野に入れる。

 リンクルショットの認可とその市場の反応に勢いづくポーラに刺激を受け、各社の薬用化粧品開発の再燃も起きそうだ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 宮原啓彰)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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