インテルのIntel Core i5-6300HQやCore i7-6700HQといったCPUを搭載しながら10万円台という手頃な価格で購入できるノートPC「LIFEBOOK WA2/A3」。15.6型ディスプレーや光学ドライブ、SDカードリーダーなど、購入時におよそ必要な要素を標準装備しているので、何かを追加することなくすぐ使えるのがポイントだ。今回はノートPCとしての使い勝手を検証してみる。
「LIFEBOOK WA2/A3」のキーボードはタイピング時を想定して設計されている
「LIFEBOOK WA2/A3」は以前紹介したハイスペック機である「LIFEBOOK WA3/Z」と使い勝手や操作感はほぼ同じだ。キーボードの違いといえば、上部にハイレゾスピーカーがないことと、NFCが搭載されていないことくらいになる。15.6型ディスプレーの幅をフルに使ったフルキーボードはテンキーも配置されており、デスクトップ機のキーボードに慣れている人でも違和感は持たないだろう。キーピッチも狭いことはなく、ノートPCにありがちな変わったキー配置もない。
「LIFEBOOK WA2/A3」のキーボードはこのシリーズのほかのPC同様、キーが手前側にそれぞれ傾いている。通常のキーボードはキーの表面に段差はなく平らに近いイメージだが、キー表面を傾かせることによってキー列ごとに段差を設けており、列を間違うことなく正確なタイピングができるようになっている。また、キーは指のカーブに合うように、キーの中央が少しへこんでいる。
キーの固さは、全体的にあまり重い感じでなく、どちらかというと軽快に打てる印象。力の入りにくい小指で押さえなければならない外側にあるキーが軽い力で押せるようになっていて、キーボード中央になるに従って段階的に固くなるようになっている。外側にあるCtrlキーを多用するような場合、もっとも力の入れにくい小指で押さえなければならないことを考えると、外側のキーのほうが力が要らないというのは親切だ。Ctrlキーに限らず、外側にありながら多く使う「A」や「S」が楽に打てる。
デスクトップPCのキーボードと違うのは、DeleteキーがBackSpaceキーの上にあるのと、右下にAltキーがないことくらいだろう。Deleteキーはわりとよく使われるキーだが、カーソルキーが独立した位置にないキーボードではこの位置に配置されているのはよくあることで、むしろ慣れるとEnterキーの右にあるより使いやすかったりする。Altキーは、ショートカットをばりばり使う人でなければそれほど問題はないだろう。
「LIFEBOOK WA2/A3」本体に搭載されているタッチパッドは2ボタン式なので、移動操作をしながら誤ってボタンを押すということも少ない。タッチパッドの感度もほぼイメージ通りに動いた。マウスを使い慣れている人でも、このタッチパッドでの操作に慣れてしまえば、キーボードから手を離す回数が少なくなり、作業効率も上がるだろう。
キーボード上部にはワンタッチボタンとして「My Cloud」、「MENU」、「SUPPORT」ボタンがある。「MENU」と「SUPPORT」はともかく、写真や動画などを自動で整理してくれる「My Cloud」がワンタッチで使えるのは、初心者に優しい。
ディスプレーはスーパーファイン液晶
「LIFEBOOK WA2/A3」のディスプレーは15.6型のワイドタイプのスーパーファイン液晶。ノングレア液晶ではないので、光の映り込みが多少気になる感じはあるので、外で使うときなどは場所や角度に気をつけたい。
また、前回も書いたが解像度は1366×768ドットなので、フルHD表示ができない。しかし、このPCをメインマシンとして使用するのであれば、やはり高い解像度の画面がほしいところだ。HDMI出力で4Kまで表示できるので、たとえば外部ディスプレーを接続し、デュアルモニターで使用するといった使い方も考えられる。
もちろん、周辺機器を追加せずにそのまま使えるというのが本機の売りではあるが、最初購入コストを抑えておき、必要に応じて、後で周辺機器を追加して使い勝手をよくしていくのも、本機のようなコストパフォーマンスのいいPCを選ぶ理由になるだろう。
ちなみにこのディスプレーはブルーライトカットモードを標準搭載しているので、ワンタッチで約30%のブルーライトをカットすることもできる。
「LIFEBOOK WA2/A3」のスペック
「LIFEBOOK WA2/A3」のスペックは前回お伝えしたが、再度おさらいしておこう。CPU-Zを用いた結果は下記の通り。
Windowsマシンとしての快適さを測るWIN SCORE SHAREで計測してみた結果は下記の通り。
ハイスペックモデルということもあり、軒並み8ポイントを超えるスコアとなっているが、GPUがCPU内蔵のインテル HD Graphics 530のため、若干低いスコアだ。それでも6.7ポイントというスコアなので、過度に負荷のかかるアプリでなければ特に問題はないだろう。
さらにCrystalDiskMarkを使ってストレージの速度を計測してみた結果は下記の通りだ。
今回レビューしたPCでは標準のHDDではなくSSDが搭載されおり、シーケンシャルアクセス、ランダムアクセスともに非常に速く稼働した。このスコアはCore i7-6700搭載のデスクトップPCに近い数値であり、快適に使えることがわかる。
次回は、そのグラフィックス性能なども含め、ベンチマークなどを行なって「LIFEBOOK WA2/A3」の実力を測ってみる。