ふいに現われた猫と雪のツーショット
さすがに雪の中に猫はいないよな、濡れないで住む場所がたくさんある住宅街だしな、私も寒くなったのでコンビニへでも逃げ込もうかなと思ったそのとき。
この場所、ちょっとした川に向かって下っているゆるい斜面にあり、古い家はその斜面を活かし、門から階段を少し上がって玄関へという構造になっているのだが、最近造成した住宅は、斜面を削って盛り土しているので、道路から見ると庭がちょうど目の高さあたりにくるのである。
歩いていると、塀の隙間から見える庭に植えられた木々の間に違和感がある。
ん? と思ってよく見ると、もっこりした毛の固まりが目の前に。
あまりに至近距離でびっくり。向こうもこっちに全然気づいてない。すぐそこに雪に濡れないひさしがあるのになぜここにいたのかは謎である。
背中には雪が溶けた水滴が。
背中ばかり撮ってもしょうがないので、そっと顔が見える方に回り込むと向こうもこちらに気がついて、超至近距離でやあこんにちわである(前ページ冒頭写真)。
そしたら向こうが「えっ」という顔でびっくりしてひさしの下に駆け込んでこっちをじっと見てる。
おかげでかろうじて雪と猫写真。
もう1枚、雪ごしに。よく見ると耳がカットされていて(去勢されている印)、首輪もついてる。このおうちで飼われているのだろう。地域猫を引き取ったのかもしれない。
猫はもともと暖かい地方の出身(中東あたりと考えられている)ってこともあって寒さは苦手なのだけど、だからこそ雪の日に出会えるとちょっとうれしいのである。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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