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「2016年のセキュリティ事件に関する意識調査」の結果を発表

3位は「ポケモンGO偽アプリ」 2016年の10大セキュリティー事件

2016年11月10日 12時42分更新

文● 田沢

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 インテル セキュリティは11月10日、日本国内の経営層や情報システム部門などのビジネスパーソンを対象に「2016年のセキュリティ事件に関する意識調査」を実施し、その結果を基にした2016年の10大セキュリティー事件を発表した。

 今年は、これまでの調査と同様に引き続き振り込め詐欺やフィッシングなど、身近なセキュリティーの脅威が上位にランクインした。社会現象にもなったアプリ「ポケモンGO」の偽アプリの発見が3位に入っており、人々の興味や関心を悪用したサイバー犯罪の手法が分かる。

順位セキュリティー事件認知度(%)
1振り込め詐欺/迷惑電話による被害51.7
2大手金融機関やクレジットカード会社などをかたるフィッシング36.9
3人気のポケモンGOを騙る偽アプリを発見35.8
4公共無線LANのセキュリティ問題33.4
5国際的ハッカー集団「アノニマス」による日本への攻撃28.9
6米連邦捜査局(FBI)が米Appleに対して、銃乱射事件の犯人が使っていたiPhoneのロック解除を要請、プライバシーの問題に注目が集まる28.9
7米Yahoo!で、国家が関与するとみられるサイバー攻撃を2014年に受け、5億人以上の個人情報が流出28.9
8JTBで、旅行商品をインターネット販売する子会社が標的型攻撃のメールからマルウェアに感染、最大約793万人分の個人情報が流出した可能性28.3
9ランサムウェア(身代金ウイルス)の被害28.0
10佐賀県で、県立学校の情報システムが不正アクセスを受け、個人情報を含むファイルおよそ15万3000件が漏えい、17歳の少年が逮捕される21.6

 7位にランクインした米Yahoo!社の個人情報の流出、8位の国内大手旅行会社への標的型攻撃による790万人超の個人情報の流出は、企業を標的としたサイバー攻撃の巧妙化と複雑化を象徴する事件となった。

 マカフィーの代表取締役社長の山野修氏は次のように述べた。
「今年は、ランサムウェアの脅威が個人や企業を問わずこれまで以上に顕在化してきたことに加え、大規模な情報流出により企業ブランドや信用が大きく毀損される事件が発生したことが印象的でした。(中略)IoTや人工知能、自動運転技術など将来にわたってさらなるデジタル化が見込まれるなか、最先端の情報セキュリティ技術を活用し、信頼できる未来に向けた新たな取り組みが現在、求められていると考えます」

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