格安SIMの利用では、2台持ちをすすめることがよくある。格安SIMでデータ通信し、フィーチャーフォンで音声通話という組み合わせだ。
最近は格安SIMでも通話が安いオプションを組み合わせられるところも出てきてメリットは薄らいでいるが、2200円で通話し放題という音声通話と1000円で3GBという格安SIMのデータ通信の組み合わせはなかなか使い勝手がいい。
そして、それを1台で済ませられるスマートフォンがいくつか登場している。そのなかのひとつが「ASUS ZenFone 3」で、最近筆者が購入した端末だ。
2つのSIMを装着し、両方とも待ち受けることのできる「DSDS」(デュアルSIM、デュアルスタンバイ)という仕組みがある。
海外でGSMネットワークが使える国や地域では実現していたが、3Gを2台同時待ち受けできるスマートフォンが登場したのは最近の話。日本ではモトローラブランドの「Moto G4 Plus」が最初のDSDS対応機として7月に発売。10月に発売されたのがASUSのZenFone 3となる。
両機ともDSDSというのはもちろんだが、auのネットワークにも対応する点がMoto G4 Plusよりもこちらを選んだ理由。ドコモネットワークとauネットワークのSIMを同時に刺して2面受けも可能など、かなりいろいろなことができるスマートフォンなのだ。
まずはドコモのSIMを装着

充電端子はUSB Type-C
購入して箱から出して、ドコモネットワークの「OCN モバイル ONE」の格安SIMを挿入する。
SIMカードはiPhoneなどと同じようにピンで取り出す形状のトレーに乗せる方式。トレーは長くなっており、そこに2枚分のSIMを乗せる。
nanoSIMとmicroSIMが搭載可能で、どちらのサイズのSIMでもアダプターなしで使える。また、nanoSIMはスロット2となっており、この場所はmicroSDカードと排他利用となる。2枚のSIMを同時に使った場合はSDメモリーカードは使えない仕様だ。
APN設定は自動で行なわれる。主な格安SIMが設定されており、差すだけでどこの格安SIMかを見分けて自動で設定する。もちろん自分で選択したり、新しいAPN設定を登録することもできる。
これなら新しく格安SIMに加入した場合でも迷うことなく使うことができ、非常に便利。そんなに頻繁に格安SIMを契約する人はいないかもしれないが、最初の設定が楽な点は評価したい。
ここまでは特にひっかかった点もなく、さっと使いはじめることができた。プリインストールアプリにASUSのものが大量に入っているが、電源ボタンを押してから使えるようになるまでの起動時間も特に長い印象はなく、データ通信、音声通話も問題なくできた。

この連載の記事
-
第243回
スマホ
年末商戦も本格化! あらためて低コストでスマートフォンを使う方法を探る -
第242回
スマホ
FeliCa入りで2万円台のエントリーSIMフリー機「Redmi 12 5G」は普段使いでどう? -
第241回
スマホ
発売されたばかりのPixel 8が実質1万円以下? 量販店の店頭では何が起きてる? -
第240回
スマホ
ドコモ網不調の昨今、契約を変更せずにネットワークを変更できるMVNOの格安SIMがあった -
第239回
スマホ
iPhone登場で購入意欲がそそられた今だから、MNP1円で買えるスマホやオトクな機種を探した -
第238回
スマホ
新規1円、オークションで1万円強の全部入りスマホ、モトローラ「moto g53y 5G」は使える? -
第237回
スマホ
Y!mobileの10月開始予定の新プランは得か損か、UQやirumoとも比べた -
第236回
スマホ
楽天モバイルの「ワンクリック申し込み」は本当にワンクリックか、「最短3分」で完了か、実際に契約した -
第235回
スマホ
行くぞ、海外! すぐに使えて、国際ローミングでも有利な格安SIMはどれ? -
第234回
スマホ
ドコモ契約のSIMをirumoにプラン変更した どこに注意が必要!? -
第233回
スマホ
以前は主流の格安SIMのデータ専用回線 今でもこんな用途に便利! - この連載の一覧へ