2年に1度のカメラの祭典! Photokina2016レポート 第14回
マイクロフォーサーズの最高峰を目指す!
4K60P撮影を実現! パナソニック「GH5」開発者に直撃インタビュー
2016年09月30日 12時00分更新
パナソニックはPhotokina 2016においてミラーレスカメラ「LUMIX DMC-GH5」の開発を発表した。
GH5は同社のマイクロフォーサーズカメラのフラッグシップモデルで、6K(1800万画素)解像度で30fps、4K解像度で60fpsの連写性能を備え、4K動画は60Pの動画撮影が可能など、従来よりも高性能化を図り、来春の発売を目指して開発が行なわれている。
今回、このGH5などについて、AVCネットワークス社イメージングネットワーク事業部コンシューマーマーケティング部マーチャンダイジング課 主幹の井上義之氏に話を聞いた。
新LSIの開発で4K60P撮影を実現
GH5はまだ開発発表であり、スペックも一部しか明らかにされていない。井上氏は、「必要な部分およびやらなければならない部分を開示した」と話しつつ、現時点で決まっているものと決まっていないものがあると認める。
GH5自体は、GH4の開発完了と同時に構想がはじまり、さまざまな可能性を検討してきたという。
逆にスペックが決まっていた例では、DMC-GH3は動画の高ビットレート化を図り、GH4で4K動画に対応する、というストーリーはあらかじめ視野に入れていたそうだ。
しかし、そのストーリー上では「4K60P」の導入は困難を極め、その後の検討で投入が決まったようだ。
もともと、4K動画は30Pで打ち止めということはなく、ロードマップとしては4K60Pを当初から視野に入れていた。
しかし、これを実現するためには新たにLSIの開発が必要で、その開発期間、開発の困難度などがあり、この開発にめどが立ったことが、GH5への4K60Pなどの機能追加に繋がったという。
GH5では、4K60Pを実現する構成はまだ完全に決まっていないそうだが、4K60Pに加え、4:2:2 10bitにも対応することで「プロ機と同じレベルの絵が撮れる。仕事に使えるレベルになる」と井上氏。
さらに、「放送ではニーズが高い」という倍速スローが、60Pなら比較的簡単になる。コンシューマ向けながら、プロ機に匹敵する性能を備えるカメラになる、というのが現時点でのGH5の特徴だ。
「GHシリーズでは、動画の性能アップは必然」と井上氏。当初は、GHシリーズは動画プロをメインターゲットにしていたわけではなく、静止画を撮るカメラマンが気楽に動画を撮影できるというアプローチだった。
しかし、動画撮影に使うユーザーが増え、作品を撮ったり、ドローンに装着して空撮を行なったりと、動画撮影するカメラマンが多くなり、要求も厳しくなった。
こういったユーザー動向も踏まえて、GH5ではさらに動画性能を向上させた形だ。とはいえ、もちろんGH5の写真性能も進化させている、という。
井上氏は「動画はスペックとしてわかかりやすい」としており、あくまで現時点で説明しやすい動画スペックに関わる点を中心に紹介しているとのことで、静止画の実力については、今後の発表に期待したいところ。
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