USB 3.1 Type-C端子のみの、割り切ったインターフェース
「HP EliteBook Folio G1/CT Notebook PC」のインターフェースは、USB 3.1 Type-C端子×2とヘッドフォン/マイク兼用端子のみという、かなり割り切った構成になっている。一般的なノートPCならたいていある標準サイズのUSB端子やHDMI端子は一切搭載していない。電源コネクターすら存在しない。そのため、周辺機器をつないだり、本体に給電したい場合は、すべてUSB Type-C端子経由で行なうことになる。製品に付属するACアダプターもこのUSB Type-Cに対応したタイプで、2基ある端子のうち、どちらにケーブルを挿しても給電できるようになっている。しかも、端子の表裏の区別なく挿して使えるので便利だ。ちなみに、ACアダプターはコンセント部を折りたたんで格納できるようになっており、持ち運びの際にジャマにならないよう工夫されている。
コンパクトで持ち歩きに便利な「HP USB-C トラベル ドック」
USB Type-Cが登場した頃に比べれば、同コネクターに対応した周辺機器が増えてきているものの、まだ一般に広く普及しているとは言いがたいのが現状。そこで便利なのが、オプションとして用意されているドッキングステーションだ。コンパクトで持ち歩きに便利な「HP USB-C トラベル ドック」と、豊富な端子を備える「HP Elite USB-C ドッキングステーション」の2種類が発売されており、いずれもケーブル1本でPCに接続するだけで、標準サイズのUSBやHDMIなど多彩な端子を利用できるようになる。
このうち、「HP USB-C トラベル ドック」はアナログRGB端子、HDMI端子、有線LAN端子、USB 3.0端子、USB 2.0端子をそれぞれ1基ずつ搭載した製品。質量は約76gと軽量で、ケーブルがドック本体に収納できる構造になっているためスマートに持ち運ぶことが可能だ。ドックにはフラッシュメモリが内蔵されており、そこにあらかじめデバイスドライバーや取扱説明書(PDFファイル)が保存されている。初めて使う場合、PCがネットにつながっている状態だと自動的にデバイスドライバーがインストールされるが、出先などでネットにつないでいない場合はフラッシュメモリ内のソフトウェアを起動してインストールするというわけだ。
ちなみに、ドライバーをインストールするとタスクバーに「HP USB Dock」が追加され、そこから外付ディスプレーの画面解像度を変更したり画面を回転したりできるようになる。また、ドックにはアナログRGBとHDMIのふたつの映像出力端子が搭載されているものの、一度に使えるのはどちらか一方のみで、両方を同時に使用することはできない。
豊富な端子を備える「HP Elite USB-C ドッキングステーション」
もう一方の「HP Elite USB-C ドッキングステーション」は、Display Port端子、HDMI端子、有線LAN端子、USB 2.0端子x3、USB 3.0端子、USB Type-C端子、オーディオ出力端子などを搭載した製品。使用するには付属のACアダプターをつなぐ必要があるが、PC本体への給電に対応しており、PCのバッテリーを充電しながら各端子の機能を使用することができる。またHDMIとDisplayPortに同時に映像出力を行うことも可能(画面解像度が2560×1600ドット以下の場合)。作業効率アップのためマルチディスプレー環境で使いたいユーザーにはうれしい機能だ。
これら2種類のドッキングステーションは、いずれか一方を選ぶというより、両方揃えておいてシーンに合わせて使い分けるのがよさそうだ。出先でプロジェクターやUSB機器を使う場合は「HP USB-C トラベル ドック」を、自宅やオフィスに設置して外付けモニターやUSB機器などをつないで本機をデスクトップPCのように使いたい時は「HP Elite USB-C ドッキングステーション」が便利だろう。