電力自由化サービスの会社紹介21社目は、丸紅新電力の電気プラン。丸紅新電力は、総合商社である丸紅の100%出資企業で、丸紅グループが海外で培ってきた電力事業のノウハウを継承し、国内でも法人を対象に2000年から電力事業を行なっている。
この丸紅新電力が提供する電力サービスは、環境問題に配慮した電気供給と、環境への取り組みを顧客と一緒に取り組んでいく仕組みとなっている。それでは、丸紅新電力の電力サービスを紹介しよう。
発電設備の約7割が再生可能エネルギー
丸紅新電力の電力サービスは、北陸電力、四国電力エリア、沖縄を除く地域で契約することができる。
供給される電気は、火力発電のほか、水力、風力、太陽光、バイオマスなどの再生可能エネルギーに注力しており、保有する発電設備の約7割が再生可能エネルギーとなっている。
スタジオジブリと組んだ、環境保全活動への参加
丸紅新電力の電力サービスのもっとも大きな特徴は、電気代を支払うことで環境の保全活動に直接参加できること。「未来に残したい日本がある。」をキャッチフレーズに、電気供給・購入を通じて、日本の原風景を残す活動に参加できる。
丸紅新電力の電力サービスにはお得さを重視した「プランS」と、環境保全活動へ参加できる「プランG」の2つの料金体系がある。「プランS」を東京電力と比べると、基本料金は変わらず、従量部分で120kWhが19.43円(東京電力は19.52円)、120~300kWhが25.91円(東京電力は26円)、300kWh以上が26.85円(東京電力は30.02円)とそれぞれの単価が安く設定されている。電気代を安くすることが目的であれば「プランS」でいいだろう。
そして、環境保全活動へ参加する「プランG」では、基本料金が約100円高くなり、従量部分は120kWhが19.43円(プランSと同額)、120~300kWhが25.91円(プランSと同額)、300kWh以上が26.99円となっている。基本料金が少し高くなるが、全体としてはこれまでより安い電気代となる上、環境保全活動へその電気代の一部をあてることができる。
支援する環境保全活動は、現在のところ、トトロのふるさと基金が行なっているナショナルトラスト活動となっていて、今後も日本の原風景を未来に残すためのさまざまな企画を展開していく予定だ。
電力自由化が解禁となり、さまざまな企業が格安な料金やサービスを打ち出しているが、日本の環境保全への取り組みをうたったサービスはそれほど多くない。電気料金を安くしたいのはやまやまだが、その一部を次世代が暮らす未来の日本のために使う、そんな選択肢を検討するのもまた、電力自由化の恩恵かも知れない。
次回は、@niftyの電気サービス「@niftyでんき」について解説する。