電力自由化サービスの会社紹介20社目は、トドック電力の電気プラン「コープのでんき」。前回、電力自由化の恩恵として、地域を越えた電力供給ということで関西電力のサービスを紹介したが、逆に自分の居住地に密接した企業から電気を購入することでその恩恵にあずかるという選択肢がある。今回紹介する「コープのでんき」はまさに地域密着型だ。
それでは、トドック電力の電力サービスを紹介しよう。
生活協同組合が供給する電気
「コープのでんき」はその名の通り、生活協同組合であるコープさっぽろグループのトドック電力が提供する電力サービス。当然のことながらその提供エリアはコープさっぽろが取り扱っている北海道地域となる(離島を除く)。
供給される電気は、水力発電、木質バイオマス、風力発電など、再生可能エネルギーを使用したFIT電気が60%で、発電施設も北海道内の発電所が中心だ。
料金は北海道電力と同じ構成ながらセット割りなどを用意
「コープのでんき」の料金は、基本料金+3段階の従量料金という、北海道電力と同じ料金体系となっている。基本料金は同額で、従量料金部分が割引となっているが、120kWhまでが23.42円(北海道電力は23.54円)、120~280kWhが29.57円(北海道電力は29.72円)、280kWh以上が33.04円(北海道電力は33.37円)という価格が設定されている。
割引率としては0.5%~1%となっており、金額としてはそれほど大きな割引額ではない。しかし、北海道ならではともいうべきセット割引が用意されている。それが、コープさっぽろから灯油の定期配達を契約している家庭は、従量料金がさらに2%割引となる灯油セット割引だ。
さらに、コープさっぽろの店舗や宅配で使えるポイントが電気料金に応じてもらえたり、トドックスマホとのセット割などが用意されており、まさに生活に密接したサービスをトータルで受けられるようになっている。
生活をしていく上で電気は欠かせないライフラインの一つであるが、毎日の食事や暖房といったほかの生活必需項目と合わせて検討できるのが「コープのでんき」の魅力だ。このような取り組みは、ほかの生活協同組合などでも行なわれている地域があり、実は北海道に限ったことではない。自分の地域の生協に電力自由化の取り組みがあれば、生活に必要なものと合わせて検討してみてもいいだろう。
次回は、丸紅新電力の電気サービスについて解説する。