このページの本文へ

IT部門が関与しているのに危険な「サンクションドIT」にも対応

安全なクラウドを実現するCASBのスカイハイが日本法人設立

2016年05月25日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

5月24日、CASB(Cloud Access Security Broker)ソフトウェアを提供する米スカイハイネットワークス(以下、スカイハイ)が、日本法人の設立を発表した。IT部門が関与していないシャドーITのみならず、関与しているにも関わらず、リスクの高いサンクスションドITにも対応できる。

セールスフォースのデータを持って転職したら?

 5年前に設立されたスカイハイは、クラウドにおけるセキュリティを確保するSaaS型のCASBサービス「Skyhight Cloud Security Platform」を提供するベンダーで、ワールドワイドではすでに約600社の顧客がいるという。今回、スカイハイネットワークジャパンを設立し、マクニカネットワークスを販売代理店として、国内での販売を本格化させる。

SaaS型で提供されるCASB「Skyhight Cloud Security Platform」のデモ

 同社が掲げるのは「安全なクラウド利用環境の提供」だ。これを阻害する要因として、米スカイハイのクリス・セシオ氏はシャドーITの例を挙げる。たとえば、セールスフォースのデータをダウンロードして、競合の他社に転職してしまう。あるいはクラウドサービスのパスワードを推測し、他社のデータを不正に入手してしまう。これらは決してインフラに欠点があるわけではない。セシオ氏は、「ユーザーの悪意がこうした行為を引き起こしているという点では、パラダイムシフトから生まれた新たな脅威だ」と指摘する。

米スカイハイ ビジネスデベロップメント&チャネル バイスプレジデント クリス・セシオ氏

 同社が実施したグローバルでの調査によると、企業は平均1154ものサービスを使っている。しかし、次世代ファイアウォールや情報漏えい対策などを導入している企業でも、シャドーITを促すようなハイリスクなサービスが存在するという。さらにIT部門が関与しないシャドーITだけでなく、IT部門が関与しているサンクションドIT(Sanctioned IT)においても危険性が存在するとセシオ氏は指摘する。「セキュアなサービスから機密性のデータをダウンロードして、セキュアではないサービスに移してしまうという事態も起こっている。こうしたデータはブラックマーケットに流出し、悪意の第三者が購入することもできてしまう」(セシオ氏)。

IT部門が関与しているにも関わらずハイリスクなサンクションドIT

導入も容易で、顧客データを保有せずに高いセキュリティを実現

 こうした脅威に対抗すべく、クラウド専用のセキュリティプラットフォームが調査会社ガートナーが定義したCASB(キャスビー)になる。CASBは「可視性」「脅威対策」「コンプライアンス」「データセキュリティ」という4つの柱を持つセキュリティ製品で、スカイハイのSkyhigh Cloud Security PlatformもこうしたCASBの1つになる。

CASBの「可視性」「脅威対策」「コンプライアンス」「データセキュリティ」

 Skyhight Cloud Security PlatformはCASBで定義されている4つの柱を軸に、シャドーITとサンクションドITに対応するさまざまな機能を持つ。まずSaaS型・エージェントレスで提供され、1万7000社以上のクラウドサービスをレジストリに登録しているため、導入が容易。また、2300万人以上の従業員のデータを扱っているが、トークン化されているため、顧客のデータは保有せずに可視性や脅威防御を実現しているという。もちろん、暗号化のレベルも高く、ISO27001やFIPS 140-2などの国際規約にも対応している。

 こうした可視化や脅威防御などは、いわゆる次世代ファイアウォールでも提供される機能だ。これに対してセシオ氏は、「既存のNGFWはプロキシとして動作するので、チェックできるデータのきめ細かさがCASBと比べて荒い。また、NGFWはアプラアインスとしてデータセンターに設置するが、社外からクラウドのアクセスに対応できない」と語る。

 日本法人カントリーマネージャーの露木正樹氏は、「日本でも何件かPoCをやらせてもらっているが、平均で1500くらいのサービスが検出され、50以上のハイリスクなサービスが出てくる。特にクラウドストレージの危険性が高い」と語る。

日本法人カントリーマネージャー 露木正樹氏

 価格はユーザーごとのサブスクリプションモデルで、オープン価格になっている。

オープン価格に変更されたため、本文を修正しました。(2015年8月9日)

■関連サイト

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

アクセスランキング

  1. 1位

    ネットワーク

    「ケーブルを引っ張ってみてください。」→引っ張ってみた結果……

  2. 2位

    ネットワーク

    量子コンピューターを超える!? 「光量子コンピューター」ってのがあるんです。

  3. 3位

    ネットワーク

    マザーボードが油に沈んでる!? SFみたいな“液浸冷却システム”、見た目からして未来すぎる

  4. 4位

    ネットワーク

    展示会の無料Wi-Fi、実はとんでもない実験場だった。Interop会場ネットワークは「ガチの展示」

  5. 5位

    トピックス

    “スター・ウォーズのホログラム”が現実に近づいた? 幕張で見つけた裸眼3Dディスプレイが未来すぎる

  6. 6位

    ネットワーク

    データセンター不足の救世主になるか? “コンテナ型サーバー”が想像以上にすごい

  7. 7位

    ネットワーク

    キオクシアって結局なに作ってるの? 「株価急騰の注目企業」を幕張で見てきた

  8. 8位

    ITトピック

    VMware利用企業、8割近くが「他環境へ移行検討・実施」/データセンター電力消費が1年で26%増加、AI競争で「電力確保」重要課題に、ほか

  9. 9位

    クラウド

    いいかも、国産クラウドストレージ! DirectCloudは月額固定料金・ユーザー無制限

  10. 10位

    ネットワーク

    サーバーの水冷ぜんぶ見せる大作戦! レノボが見せた“AI時代の冷却”が迫力ありすぎる

集計期間:
2026年06月11日~2026年06月17日
  • 角川アスキー総合研究所