今回はヤバい。
何しろ白くて小さくてふわふわなのである。この連載、ゆるふわな猫写真よりは、街でたくましく生きるストリート猫の姿を中心に撮ってきているわけだが、今回ばかりはちょっと違う。
1年ほど前(2015年4月)に、猫宅訪問第3弾で撮らせていただいたUさんから「うちに子猫が来たんですけど、撮ります?」とFacebookでメッセージが飛んできたのがはじまり。
子猫を子猫らしく撮れる機会はそうはないので、ぜひぜひとお邪魔したのだ。
今回は元気な子猫だってんで、富士フイルムから最新のハイエンドミラーレス機「X-Pro2」と単焦点レンズを借り、ワンランク上の装備と普段使ってる「OM-D」の2台体制で出かけたのである。
そして訪れてみるとこれである(冒頭写真)。
名前は「菊」(フルネームだと「菊正宗」)。ノルウェージャンフォレストキャットの雄。ノルウェーでフォレストである。北欧猫である。
しかも真っ白。これはヤバい。ここまで白いとは思わなかった。
その上子猫である。子猫はカメラにとって強敵である。
何しろじっとしてないのである。オモチャを出すとその反応はビビッドで、動きも超すばやい。
だから、シャッタースピードを上げなきゃ撮れない。しかもふわっとした感じを出すには、明るい単焦点レンズを使って絞り開放で撮りたい。
絞り開放だと、ピントの合う範囲がすごく狭くなるので(被写界深度が浅くなるという)、ほんの少し猫が動くだけでピントがずれちゃうのだ。
というわけでたくさん連写しました。
その中からこれをどうぞ。
子猫ってオモチャと遊んでる時って口が開くんだよね。手で獲物を捕まえてくわえようとするから。そのとき口の中に覗く犬歯がまた小さくていいのだ。
さて、冒頭写真とこのオモチャで遊んでる写真。一番の違いは背景である。
白い猫を撮るとき、背景が暗い色だと明暗差が大きな分、ちょっとキリッとする。逆に明るい色だと少しふわっとなる。
ふわっととりたいときは背景が明るくて鮮やかな方がいいのだ。
背景が白くなるともっとふわっと撮れる。
というわけで真っ白な猫ベッドにおさまった瞬間、思い切りプラスの補正をかけて這いつくばって撮影。
白背景に白い子猫でなおかつすごく明るいレンズで撮ってるのでもうふわふわである。

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