ローカルストレージの選択肢が少ない中国
データ移行はどうする?
中国のネットメディアがこれまでの状況をまとめた記事を書けば、その記事に多くのネットユーザーがアクセスし、感想コメントが多数書き込まれる。
また、突然期限が決められた6月30日というXデーに向けて、データを自ら守るべく、今まで貯まりに貯まっていたデータを移さなければならなくなったことから、データの移行方法について紹介する記事も登場している。挙げられた方法は以下の通り。
- (1)PCに内蔵されたHDDに保存する
- (2)サービス終了が宣告されていない別の無料クラウドストレージを選択する
- (3)有料のクラウドストレージを利用する
- (4)自分でサーバーをたてる
- (5)モバイルHDDを導入する
- (6)NASを導入する
ユーザーとしては、まずはローカルにクラウド上のすべてのファイルをダウンロードする。問題はその後だ。
ユーザーとしては、無料のクラウドストレージに移行したい。しかしこのような状況ではいつサービスが終了するかわからず、悩ましい。DropboxやGoogle Driveを利用できればいいが、中国からはアクセスできない。
OneDriveはアクセスできるが、中国では実用的に難しい遅さであり、また、いつアクセス禁止になってもおかしくない。
アクセス禁止のクラウドストレージも、ネットの壁を越えてアクセスできたところで、不快な速度で利用することになる。有料のクラウドストレージに行けばいいじゃないかと思うのだが、ユーザーの多くはなかなか腰があがらない。
では、ローカルストレージを増設すればいい、と思うかもしれないが、そもそも中国では電脳街でも家電量販店でも、USBメモリーやSDメモリーカードを除いて、ストレージは日本のように潤沢に販売していないのだ。
家電量販店や電脳街でストレージといえば、まずUSBメモリーとなる。大容量の外付けストレージは、2.5インチタイプのモバイルHDDが若干売られているものの、3.5インチタイプの外付けHDDや光学ドライブ、光学メディア自体が滅多に売られていない非人気商品となっている。
そんな、もともとそれほど売れていない製品だったのだが、大手家電量販店の蘇寧では、4月のモバイルHDDの販売数が前月比で13倍以上を記録。どうやらモバイルHDDにメインストレージを変える層がそれなりにいるようだ。
まだまだ混乱真っ只中で、今後の中国人の使用ストレージのスタンダードがどうなるかはわからない。中国在住の人であれば、中国人に勧められて、中国のクラウドストレージを利用しているかもしれないので注意されたし。
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